
ショートメッセージ(SMS)とは? ビジネスでのメリットや特徴を解説
「ショートメッセージ(SMS)とはそもそも何か?」「ビジネスに活用すると有効らしいが本当?」といった疑問を抱いていませんか?
ショートメッセージは、メールマガジンやDMとは違った特徴があり、顧客に情報を見てもらえる確率が高いといったメリットがあります。
集客や売上アップに効果のある手段なので、積極的に導入を検討すべきでしょう。
そこで今回、ショートメッセージとはどんなサービスかという基本やメリット・デメリット、活用事例などを紹介していきます。
目次
【そもそもショートメッセージ(SMS)とはどんなサービス?】
ショートメッセージ(SMS)とは、電話番号を宛先にしてテキストメッセージを送れるサービスです。
ショートメッセージというと聞きなじみがないかもしれませんが、ドコモのショートメールやauのCメールなどが該当します。
また、身近なところでは、決済サービスなどで行う本人確認の2段階認証に活用されているため、多くの人が利用した経験のあるサービスと言えるでしょう。
詳しくは後述しますが、DMなどよりも顧客に読まれる確率が高いといった特徴からビジネスに活用すると効果的であり、以下の3つの内容を送信できます。
- 送信者の電話番号
- 本文
- 送信日時
上記を見るとメールマガジンなどと同じように感じられるかもしれませんが、ショートメッセージには開封率が高いといった優れた特徴が複数あります。
そこで、ビジネスでショートメッセージを使う際のメリット・デメリットや活用例などを紹介していきます。
【ビジネスでショートメッセージを使うメリット4つ】
ビジネスでショートメッセージ(SMS)を活用するメリットとは以下の4つです。
- 到達率が高い
- 開封率が高い
- 送達確認ができる
- セキュリティ性に優れる
いずれも集客や売上アップにつながるメリットなので、それぞれ詳しく解説していきます。
●到達率が高い
到達率とは、メールやDMが実際に顧客の元に届いた割合です。
当たり前ですが、到達率は高ければ高いほど良い指標であり、ショートメッセージの到達率はメールやDMよりも高いとされています。
メールやDMなどはアドレスや住所が変わっていれば届きません。
一方で、ショートメッセージはナンバーポータビリティが当たり前の今、電話番号が変わらないために届きやすいというわけです。
顧客リストが陳腐化しづらいと言えます。
また、メールは迷惑メールに振り分けられたり、各キャリアのSPAM認定でそもそも配信されなかったりするリスクもあります。
その点でも、電話番号さえ正確にわかっていればほぼ確実に到達するショートメッセージのメリットは大きいと言えるでしょう。
●開封率が高い
開封率とは、届いたメールマガジンやショートメッセージが顧客に開封された割合です。
到達率と同様に高ければ高いほど良い指標であり、ショートメッセージは開封率も高いサービスです。
実際、メールの開封率が約10%だったのに対し、ショートメッセージは90%以上だったというNTTコムの調査報告もあります。
開封率が高い理由はいくつか考えられますが、主な理由としては信頼性の高さと目立ちやすさがあげられます。
信頼性が高いと考えられる理由は、基本的にショートメッセージの送信者は自分が電話番号を教えた相手であるためです。
大量のSPAMメールに代表されるように不特定多数の人からメッセージが送られてきがちなメールよりも信頼されて開封されやすいというわけです。
また、デメリットとも関連しますが、ショートメッセージはメールといった他の手段ほど頻繁に活用されないため、通知や受信箱がシンプルに目立ちやすい傾向があります。
このような理由からショートメッセージは、開封率は高くなっています。
到達率と開封率の両方が高いことから、顧客にリーチしたいときには積極的に活用したい手段と言えるでしょう。
●送達確認ができる
ショートメッセージでは送達確認という機能を利用できます。
送達確認とは、送信先の端末にショートメッセージが届いたかどうかを確認できる機能です。
ショートメッセージは送信時にコストがかかる手段ですが、届いていない相手に送信し続けて費用を無駄にする事態は避けられるわけです。
なお、あくまでもショートメッセージが届いたかどうかを確認できる機能であり、ショートメッセージが開封されたかどうかを確認できる機能ではありません。
しかし、開封率が高いというショートメッセージのメリットを考えると、便利な機能と言えるでしょう。
●セキュリティ性に優れる
セキュリティ性に優れているのもショートメッセージのメリットの1つです。
電話番号は固有の番号であり、不特定多数で使い回すといったことができません。
だからこそ、ショートメッセージは本人確認の2段階認証などにも活用されています。
企業と顧客のやりとりを安心して行える手段と言えます。
【ショートメッセージのデメリット3つ】
高い到達率や開封率といったメリットが多いショートメッセージですが、デメリットもあります。
具体的には以下の3つが代表的です。
- 送信に料金がかかる
- 基本的に画像や動画は送れない
- 広告を送るなら関係法規に留意する必要がある
各デメリットの詳細を解説していきます。
●送信に料金がかかる
無料の場合もありますが、基本的にショートメッセージは送信文字数に応じて料金がかかります。
具体的には1回あたり3~33円で、NTT DOCOMOの料金表を紹介すると以下のとおりです。
送信文字数 | 1回あたりの料金(税込) |
1~70文字(半角英数字のみの場合1~160文字) | 3円 |
71~134文字(半角英数字のみの場合161~306文字) | 6円 |
135~201文字(半角英数字のみの場合307~459文字) | 9円 |
202~268文字(半角英数字のみの場合460~612文字) | 13円 |
269~335文字(半角英数字のみの場合613~765文字) | 16円 |
336~402文字(半角英数字のみの場合766~918文字) | 19円 |
403~469文字(半角英数字のみの場合919~1071文字) | 23円 |
537~603文字(半角英数字のみの場合1225~1377文字) | 26円 |
537~603文字(半角英数字のみの場合1225~1377文字) | 29円 |
604~670文字(半角英数字のみの場合1378~1530文字) | 33円 |
なお、受信は無料のため顧客に費用は発生しません。
●基本的に画像や動画は送れない
ショートメッセージは基本的に、画像や動画を送れません。
したがって、画像を多用するメールマガジンのような使い方はできないと理解しておく必要があります。
ただし、URLは問題なく記載できます。
WebページやPR動画などのURLを記載しておき、リンクしてもらうことで対応できるでしょう。
●広告を送るなら関係法規に留意する必要がある
ショートメッセージを広告宣伝に活用する場合は、関係法規を理解しておく必要があります。
具体的には、特定電子メール法に基づいた事前の同意が必要であり、個人情報保護法や特商法、景表法などを遵守しなければいけません。
もっとも、これはショートメッセージに限らずメールなどにも当てはまることなので、すでにメールマガジンなどを活用しているなら十分対応できます。
【ショートメッセージ(SMS)の活用例3つ】
到達率・開封率に優れつつセキュリティ性にも優れるショートメッセージ(SMS)は広く応用できますが、活用例としては以下3つが代表的です。
- セールやキャンペーンの通知
- 予約のリマインダー
- 顧客との確実な連絡
各活用例を詳しく解説していきます。
●セールやキャンペーンの通知
メールマガジンやDMのように、セールやキャンペーンを通知するのはショートメッセージの代表的な使い方です。
キャンペーン用のWebページを用意し、ショートメッセージ内にURLを記載しておけば、高い到達率と開封率から集客に大きく貢献してくれるでしょう。
多くの場合、顧客はスマートフォンでショートメッセージを見るため、QRコードを読みこむ手間があるDMよりもキャンペーンや販売ページを見る確率が高いと考えられます。
また、顧客とのコミュニケーションにうつることも可能なので、問い合わせ対応やデモアポなどにもつなげられる可能性もあります。
●予約のリマインダー
サービス利用の予約や来店予定を顧客にリマインドするのもショートメッセージの効果的な使い方です。
到達率と開封率の高さから、顧客の予約忘れや無断キャンセルを防止できます。
もちろん日程変更などのやりとりにもショートメッセージは使えるので、機会損失を防ぐことにもつながります。
●顧客との確実な連絡
高い到達率と開封率を活かして、ショートメッセージを顧客との確実な連絡手段として活用するのも効果的な使い方です。
たとえば請求内容の通知や入金が確認できない際の督促をショートメッセージで連絡するなどです。
実際、東京都やさいたま市では税金の未納が発生した際にショートメッセージで催告をしています。
電話や書類での催告では反応がうすかった層からの反応を得られるようになったとのことです。
数値的には、人工19万人超の兵庫県伊丹市で1,600万円を超える効果を出しているという報告があります。
徴収がはかどったという効果の他にも、1件あたりの催告コストを下げられたことで新たな試みをする余裕も生まれています。
【ショートメッセージ(SMS)を送信する方法】
ショートメッセージ(SMS)の送信方法は、スマートフォンとパソコンで異なります。
両方の送信方法を紹介するので、実際にショートメッセージを送る際の参考にしてください。
なお、ショートメッセージを本格的にビジネスで使う場合は、SMS配信サービスを使用するのが一般的です。
一斉送信やセキュリティ性の向上といった多くのメリットがあります。
●スマートフォンから送信する方法
スマートフォンからショートメッセージを送信する場合、iPhoneとAndroidで方法が異なるため、分けて紹介していきます。
・iPhoneから送信する方法
iPhoneからショートメッセージを送信する方法は、以下6ステップです。
- 「メッセージ」アプリをタップ
- メッセージアプリ画面の右上にある「新規作成」をタップ
- 宛先に電話番号を直接入力するか電話帳から入力する
- 文章欄に本文を入力する
- メッセージアプリ画面の下部にある送信ボタンをタップ
- 送信日時と本文が表示されたら送信完了
送信できなかった場合は、「!」が表示されます。電波状況などを確認しましょう。
・Androidから送信する方法
Androidからのショートメッセージ送信は、以下6ステップでできます。
- 「メッセージ」アプリをタップ
- メッセージアプリ画面の右下にある「新規作成」をタップ
- 宛先に電話番号を直接入力するか電話帳から入力する
- 文章欄に本文を入力する
- メッセージアプリ画面の下部にある送信ボタンをタップ
- 送信日時と本文が表示されたら送信完了
●パソコンから送信する方法
パソコンからショートメッセージを送信するには、iPhoneかAndroidと連携する必要があります。
iPhoneと連携して送信する場合は、メッセージアプリにApple IDでログインした後、iPhoneのショートメッセージ送信方法を実行します。
Androidと連携して送信するには、Webブラウザでパソコン版メッセージのページにアクセスし、表示されるQRコードをAndroidのメッセージアプリでスキャンして実行しましょう。
なお、SFA/CRMとの連携や利便性の高い一斉送信をしたいなら、SMS配信サービスを使うことになります。
【ショートメッセージでビジネスを加速】
顧客にリーチする方法としてメールマガジンやDMがよく採用されますが、ショートメッセージ(SMS)も活用を検討すべきです。
到達率と開封率が高く、セキュリティ性に優れながらも身近な手段です。
ショートメッセージという手段に変えるだけで、集客や売上がアップする可能性が高いので、積極的に導入を検討してみてください。
なお、ショートメッセージを本格的にビジネスに使う場合は、SMS配信サービスを利用するのがおすすめです。
各種ツールと連携できるのはもちろん、ショートメッセージの送信自体も効率的にできます。