「マーケティング部として顧客と接したいが、手段はなにがいい?」
「具体的なツールと特徴を知りたい…」
そんな悩みはないでしょうか?

4Cなどのフレームワークの要素にも含まれるように、マーケティングにおいてコミュニケーションを考慮するのは重要です。
オンラインに限ってもコミュニケーションの手段は無数にあり、特徴と目的に合わせてツールを選ばないと効果が出づらくなります。

そこで今回、マーケと顧客のコミュニケーションに使えるツールをまとめて紹介していきます。
導入すべきツールが判断でき、成果につなげていくため、ぜひ参考にしてください。


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【マーケが使うべきコミュニケーションツール5つ】

オフラインでのコミュニケーションの手段としてDMやイベントなどがありますが、それらは多くの企業がすでに活用しているため、ここではオンラインの手段に特化した説明をしていきます。
具体的なコミュニケーションの手段・ツールを紹介すると、以下の5つが代表的です。

  • メールマガジン
  • SMS(ショートメッセージ)
  • オウンドメディア
  • SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)
  • チャット

各ツールの特徴やメリット・デメリット、成功事例を紹介してきます。


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【メールマガジン:マーケのコミュニケーションツールの王道】

メールマガジンは取り組みやすく、コミュニケーションツールとして長く使われてきた実績があります。
特徴やメリットなどを詳しく紹介していきましょう。

●特徴

メルマガはプッシュ型のアプローチのため、DMや訪問営業といったプロモーションに近いという特徴があります。
イベントやECサイトへの集客、新製品のお知らせなどをしたい場合に有効な手段です。
DMや営業と比べると、労力と費用を抑えやすいという特徴もあります。

●メリット

マーケのコミュニケーションツールとしてのメルマガのメリットは、以下の5つが代表的です。

  • 信頼関係を築ける
  • 自社のブランディングができる
  • 広告と併用できる
  • タイムリーにコミュニケーションできる
  • 比較的コストが低い

メルマガは受信者宛にコンテンツが送られてくる形になるため、親近感や信頼関係の構築につながります。
配信内容は自社でコントロールできるため、広告と組み合わせたり、タイムリーに情報配信できたりします。
また、オンライン上ですべてが完結するため、コストを抑えやすいのもメリットです。

●デメリット

メルマガのデメリットは以下の3つです。

  • 到達率や開封率が低い
  • 熟読してもらえるとは限らない
  • 企画立案などの工数がかかる

一般的に、メルマガの開封率は10%程度といわれており、開封されても熟読されているとは限りません。
企画立案などの工数もかかります。

●成功事例

メルマガの成功事例としては、グルメショップ「北国からの贈り物」の例があげられます。
「北国からの贈り物」は通販を通じて20万人ものメールアドレスを集めて、継続的にマガジンを配信。
顧客との信頼関係の構築に努めています。
商品購入につながっているのは10%ほどとのことですが、20万人に届いていることを考えると、大きな成果を上げていると言えるでしょう。

【SMS:見落としがちなリーチ率の高いツール】

SMS(ショートメッセージ)は、スマートフォンなどの電話番号でメッセージを送受信できる機能です。
身近なところでは、本人確認の認証などで使われています。
ビジネスにおいても、予約やイベントのリマインド、問い合わせ対応などに活用でき、マーケと顧客のコミュニケーションツールとしても使えます。
特徴やメリットなどを紹介していきましょう。

●特徴

コミュニケーションツールとしてのSNSの特徴は、到達率や開封率が高いことです。
これは電話番号を用いて送受信をすることに起因し、到達率は90%以上といわれています。
単純なメッセージのやり取りだけでなく、コールセンターへの問い合わせに対してQ&Aページを案内したり、キャンペーンページのURL送付したりといった使い方もできます。

●メリット

SMSの主なメリットは以下の3つです。

  • 到達率と開封率が高い
  • 電話番号さえ知っていればコミュニケーションできる
  • 電話番号変更の機会は少ないため継続的にコミュニケーションできる

DMやメルマガと比べて高い到達率・開封率のため、成果にこだわりたいならおすすめのコミュニケーションツールです。
また、電話番号さえ知っていれば継続的にコミュニケーションを取れるのもメリットです。

●デメリット

SMSにも、以下のようなデメリットがあります。

  • メルマガと比べるとコストが高い
  • 文字制限がある

SMSは文字数に応じて料金が発生するため、メルマガと比べるとコストがかかります。
ただし、高い成果が見込めるため、費用対効果が最も高くなる場合も多々あるでしょう。
詳しくは成功事例で紹介します。
なお、660字までという文字数制限があることは留意すべきでしょう。

●成功事例

SMSの成功事例として、幼児英語セット教材で圧倒的なシェアを持つワールド・ファミリーの例を紹介します。

ワールド・ファミリーはSMSを使って、メールの7倍の集客と、コストをDMの1/10に抑えることに成功した企業です。
具体的には、会員用サイトに一度もログインしてい人を対象にSMSでコミュニケーションを取り、配信成功率95.2%、かつサイトへの来訪率35%という成果を得ています。

ちなみに、サイトへの来訪率はメールマガジンの7倍以上であり、コミュニケーションツールとしてSMSが優れているとわかります。
こちらの事例についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

【オウンドメディア:マーケ発の集客やブランディングの王道ツール】

役立つ情報やノウハウなどを提供するオウンドメディア。
プル型のコミュニケーションツールとして王道であり、マーケティング部の手段としても代表的なものです。

●特徴

メインの集客をSEOにすれば費用はさほどかからず、自社で完全にコントロールできるメディアです。
広告も活用でき、SNSやSMSとの併用もできるため、コミュニケーションの母艦としての役割を持たせられます。

●メリット

オウンドメディアのメリットは以下の4つです。

  • ロイヤルティとブランディングに期待できる
  • 発信内容を完全にコントロールできる
  • 広告コストを減らしやすい
  • 顧客の情報を取得しやすい

作り込まれたWebサイトは、ロイヤルティとブランディングに貢献します。
発信する情報を自社でコントロールできるため、ターゲットを細かく絞って情報発信をしたり、ターゲットの情報を収集したりといったメリットもあります。
SEOで集客できれば広告費も削減可能です。

●デメリット

オウンドメディアのデメリットとして、以下2つがあげられます。

  • 企画立案や記事作成の運営コストがかかる
  • 効果が出るまで時間がかかる

企画立案や記事作成といった運営コストは大きくかかります。
特に、SEOで成果を出していく場合、コストをかけても効果が出るまでに半年から1年かかるのが実情です。

●成功事例

成功事例として、レッドブル・ジャパン株式会社のオウンドメディア「Red Bull」があげられます。
オウンドメディア上ではメインプロダクトのトピックを避けているのが特徴的です。
他社との競合を減らす意図があり、ターゲットが興味を持つ情報を高い質で提供することで集客を実現し、自社のブランディングにつなげています。

【SNS:応用力のあるコミュニケーションツール】

SNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)は、スマートフォンの発達とともにマーケティング部のコミュニケーションツールとして有用なものになりました。
なお、ひと口にSNSといっても多数のツールがあり、ターゲットの属性や目的により使い分ける必要があることに注意が必要です。

●特徴

SNSは、基本的にメルマガなどと同じくプッシュ型のコミュニケーションツールとなります。
各SNSによって向き不向きがあり、たとえばInstagramはブランディングやECサイトへの集客に向いており、LINEはコミュニケーションや情報発信に向いています。

●メリット

マーケのコミュニケーションツールとしてのSNSメリットは以下の4つです。

  • 顧客による情報拡散に期待できる
  • リアルタイムなコミュニケーションが取れる
  • ブランディングやロイヤルティに効果的
  • オウンドメディアやECサイトに集客できる

●デメリット

SNSのデメリットは以下の3つが代表的です。

  • SNS担当者が必要になる
  • 成果が出るまで時間がかかる傾向にある
  • 炎上リスクがある

SNS担当者が必要になり、いわゆる炎上リスクがあるため、リテラシーの高い人材を担当にする必要があります。
また、フォロワーが増えたり情報が拡散されたりするようになるまでに時間を要します。

●成功事例

東京ディズニーリゾートは、SNSを上手く活用している企業です。
具体的にはInstagramなどで魅力的なコンテンツを発信しつつ、ハッシュタグキャンペーンで顧客との親密度の向上やブランディングを高めています。
フォロワーの写真を募集するなどして、ユーザー生成コンテンツによる盛り上げなどにも取り組んでいます。

【チャット:コミュニケーションに特化したツール】

チャットもマーケティング部と顧客のコミュニケーションに向いたツールです。
ひと口にチャットといっても、文章のみのものと、ビデオ通話形式のものに分けられます。
文章のみのチャットは、チャットボットなどと組み合わせて生産性向上ができ、ビデオチャットはWeb接客なども可能です。
いずれにせよ、チャットを使えば、リアルタイムのコミュニケーションが取れます。

●特徴

文章のみのチャットは、メルマガなどと比べると集客や売上アップにつなげる効率はよくありません。
問い合わせ対応などがメインになるでしょう。
しかし、リアルタイムかつ、直接のコミュニケーションができるのが大きな特徴です。
また、顧客が気軽に連絡しやすいという特徴もあります。

ビデオチャットは資料の共有や商品説明などもできるため、売上につなげることも可能です。
たとえば、Webセミナー後のフォローをビデオチャットで行い、営業もオンラインでしてしまうといった施策があげられます。

●メリット

チャットのメリットは主に以下の4つです。

  • リアルタイムのコミュニケーションが取れる
  • 顧客が連絡しやすくなる
  • ビデオチャットだと商品説明やセミナーもできる
  • チャットボットを使うと生産性が向上する

自社の生産性向上や売上アップなど、応用力が高いのがチャットのメリットです。
マーケとして、顧客とコミュニケーションを取りたいと思った理由を思い返して導入を検討すると良いでしょう。

●デメリット

チャットにもデメリットはあり、具体的には以下のとおりです。

  • 反応が遅れるとストレスを感じられやすい
  • チャットボットをサイトに導入すると動作が重くなる

オペレーターが顧客からのチャットを返す場合、反応が遅れてしまうと顧客満足度が下がります。
事前に、いつどの程度のチャットがくるかを考えておく必要があります。

チャットボットを導入する場合、反応が遅れることはありませんが、自社サイトの表示速度や反応が遅くなる可能性があります。
重いサイトは顧客満足度を下げてしまうため、やはり事前のチェックが重要です。

●成功事例

ライフネット生命はチャットボットとカスタマーサポートを上手く併用している企業です。

保険という商材の特徴から、見込み客からの問い合わせが多く、基本的にオペレーターが対応していました。
しかし、見込み客からすると営業時間外で問い合わせができなかったり、電話するほどではない疑問の解決手段が欲しかったりするという事情がありました。

そこで、簡単な質問は自動で返答し、詳細なサポートが必要な際にはオペレーターに切り替わる設定でチャットを導入。
顧客情報や注文データと連携させることで、生産性を高めています。

【迷ったらまず「SMS」を検討するのがおすすめ】

マーケ部が顧客とコミュニケーションを取るためのツールをこれから選ぶなら、まずSMSを検討するのがおすすめです。
高い到達率や開封率、集客力から売上に貢献しやすいからです。

また、オウンドメディアやチャットへの誘導などもできるため、応用力もあります。
後々、他のツールを使い出したときに相乗効果を発揮してくれるのです。
マーケ部のコミュニケーションツールとして、まずSMSを検討してみてください。

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