電話対応で失敗しがちな言葉遣い一覧|こんな間違いをしていない?
会社での電話対応は敬語やマナーなど気遣う点が多く、苦手意識のある方も多いでしょう。
本記事では、電話対応の基本や言葉遣いについて解説します。
本記事を読むことで電話対応が苦手な方や正しい敬語について不安がある方の参考になりますので、ぜひ参考にしてみてください。
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1 電話対応が苦手な若手社会人が増えている?
以前は固定電話が一家に一台あり、子供でも当たり前に知らない人からの電話を受ける環境がありました。しかし、現代の若手社会人はメールやラインなどのチャットツールを使う機会が増えたため、電話をする機会が全体的に減少しています。
セゾン自動車火災保険株式会社が20〜60代の男女300名を対象に行なった調査では、全体の約4割が電話でのコミュニケーションに苦手意識を持っていることが判明しています。
その中で「非通知や知らない番号からの着信には出ないことが多い」と答えた人は9割以上を占め、また、「自ら電話をかけることもストレスになる」と回答したことがわかりました。
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2 電話対応で心がけることは? テキストツールとの違い
それでは、具体的に電話対応ではどのようなことに気をつければいいのでしょうか?テキストツールとの違いと合わせて確認していきましょう。
2-1 テキストツールと電話それぞれの特徴
簡潔な内容や大人数に告知したい内容であれば、テキストツールの方が向いています。一方、込み入った話や、相手からの意見を必要とするような内容の場合は、電話の方が適しています。
・テキストツールの特徴
- 自分がどのような雰囲気でその言葉を発しているのか、100%正確に相手に伝えることはできない
- たとえ誤解のないよう最大限の配慮をしても、最終的には相手の受け取り方に任せるしかない
- 相手の都合のいいときに確認、返信すれば良いので都合がいい
などの特徴があります。
・電話の特徴
- 電話による音声の言葉は、抑揚や「間」など、テキストとしての言葉以外で相手に情報を渡すことができる
- 相手の反応を伺いながら会話を進めることができる
- 身振り手振りや表情など、視覚情報が存在しないため、聴覚情報のみのコミュニケーションになる
2-2 電話とテキストツールの使い分け
電話とテキストツールは使い分けることが大切です。
まず電話の方が適切なケースとして、前述した「込み入った話」や「相手からの意見が必要な内容」以外にも、「スピーディーな対応が必要なとき」「細かな部分まで伝えたいとき」「確実に内容を伝えたいとき」が挙げられます。
テキストツールの方が良いケースとしては、「簡潔な内容」や「大人数に告知したい内容」以外にも、「業務時間外でも伝言を残したいとき」「メッセージの内容を残したいとき」があります。
3 電話対応における基本的なフレーズの言葉遣い一覧表
電話がかかってきた際は正しい言葉を使うことが大切です。よく使う日常的な言葉と、正しい言葉遣いを確認しておきましょう。
日常的な言葉 | 正しい言葉 |
わたし | わたくし |
わたしの会社 | 弊社、当社 |
あなたの会社 | 御社、貴社 |
お客さん | お客様 |
これ、それ、あれ、どれ | こちら、そちら、あちら、どちら |
さっき、ちょっと前 | 先ほど |
あとで、ちょっとあと | 後ほど |
誰でしょうか? | どちら様でしょうか? |
どうでしょうか? | いかがでしょうか? |
ごめんなさい | 申し訳ございません |
電話の声が小さいのですが | お電話が遠いようでございますが |
どんな用ですか? | どのようなご用件でしょうか? |
さようなら | 失礼いたします |
4 電話対応で重要な敬語の種類
電話対応では、基本フレーズ以外でも柔軟に対応できるよう、敬語について理解しましょう。敬語の種類には丁寧語、尊敬語、謙譲語があります。電話対応の際によく使用する敬語は以下です。
丁寧語 | 尊敬語(相手が主語) | 謙譲語(自分が主語) | |
する | します | なさる/なされる | いたす |
言う | 言います | おっしゃる | 申す、申し上げる |
見る | 見ます | ご覧になる | 拝見する |
聞く | 聞きます | お聞きになる | 拝聴する/うかがう |
行く/来る | 行きます、来ます | いらっしゃる | 伺う/参る |
会う | 会います | お会いになる、会われる | お目にかかる |
思う | 思います | お思いになる/おぼしめす | 存じる、拝察する |
休む | 休みます | お休みになられる | お休みをいただく |
帰る | 帰ります | お帰りになる/帰られる | おいとまする |
待つ | 待ちます | お待ちいただく | お待ちする |
知る | 知っています | ご存知である | 存じ上げる、承知する |
伝える | 伝えます | お伝えになる | 申し伝える |
わかる | わかります | ご了承/ご理解いただく | かしこまる/承知する |
受け取る | 受け取ります | お受け取りになる | 頂戴する |
4-1 丁寧語
丁寧語は相手に対して「敬意」を表す際に使われる言葉です。語尾が「〜ます」「〜です」「〜でございます」などで終わるという特徴があります。「わたしが伝えます」「わたしは待ちます」「わたしは思います」といったように、相手や場面に関係なく、丁寧に言葉を表現したい場合に使用します。
4-2 尊敬語
尊敬語は丁寧語と同様に相手への敬意を示す言葉ですが、相手の動作や物事に対して使用されるという特徴があります。「〜様がお帰りになります」「〜様がお受け取りになります」のように「相手」が主語になります。
他にも「〜様がお会いになります」「〜様にご理解いただきました」「〜様にお待ちいただいています」といった使われ方が一般的です。また、「ご担当の方」「御社」といった名詞も尊敬語に該当します。
4-3 謙譲語
謙譲語は自分を謙遜して表す際に使用される言葉です。「わたしが拝見します」「当社の担当の者が伺います」のように自分の動作が主語になります。
他にも「弊社の者がお休みをいただきます」「弊社の〇〇がお待ちしています」「わたしが頂戴しました」といった使われ方が一般的です。
5 電話対応で間違えやすい言葉遣いとは
ここからは、実際に間違えやすい電話対応における言葉遣いのミスを紹介します。
ありがちなミスの一つに「尊敬語と謙譲語のミス」があります。電話対応では社内の人間に取り次いだり、担当者が違ったりと身内の人間の振る舞いを先方に伝える機会が多くあります。
そのような場合には謙譲語を使いましょう。
使い分けに自信が無い方は、「電話対応で重要な敬語の種類」のパラグラフで紹介した表を参考にしながら、尊敬語と謙譲語の違いを確認してください。
普段の会話ではもちろん、電話対応でも間違えて使わないように注意しましょう。
6 電話対応で間違えやすい言葉遣い一覧表~電話対応における敬語編~
電話対応でもっとも犯しがちなミスの一つが「〜の方」という表現です。「AとBあるうちのBの方」などのように「2つあるうちの1つ」を指す際には間違いにはなりませんが、「こちら担当の方から折り返しお電話差し上げます」といった表現は間違いです。正しくは「担当から折り返しお電話差し上げます」となります。
他にも、ついやってしまう電話対応での言葉遣いのミスを以下にまとめました。書き言葉としては間違っていない敬語でも、電話対応で使ってしまうと間違った表現になってしまうものも記載しましたので、合わせて確認してみましょう。
間違った表現 | 正しい表現 |
了解いたしました | 承知いたしました |
おられますか? | いらっしゃいますか? |
ございますでしょうか? | ございますか? |
~の方 | (基本的に使わない) |
させていただきます | いたします |
~でよろしかったでしょうか | ~でよろしいでしょうか |
お名前をいただく | お名前を伺う |
貴社 | 御社 |
もしもし | 第一声としては使わない |
ご覧になられる | ご覧になる |
7 電話対応で使えるクッション言葉
クッション言葉とは、相手に対して何かをお願いしたり、お断りしたりする場合に言い添える言葉のことです。ストレートに伝えるときつくなる表現をやわらかくする効果があります。
クッション言葉によって失礼な印象が薄くなるため、こちらの要望や意見を伝えやすくなるでしょう。具体的なクッション言葉の例は以下です。
- 恐れ入りますが
- お手数おかけしますが
- 大変心苦しいのですが
- 差し支えなければ
- 失礼ですが
また、イレギュラーなクレームの電話では、まずは下記のように相手の言葉を肯定する言葉を使う方が良いでしょう。
- おっしゃる通りです
- 左様でございますか
相手の話をしっかり聞いた後、適切なタイミングでクッション言葉を使いながら対応していくことが大切です。
8 電話対応でイエス・バット法、イエス・アンド法を活用しよう
お客様対応で効果的な話し方として、イエス・バット法とイエス・アンド法があります。
どちらも自分の意見が相手と異なる場合に使用するテクニックで、電話対応で使うことにより、こちらの話をスムーズに聞いてもらいやすくなるでしょう。
イエス・バット法とは、「そうですね(イエス)」などと最初に相手の意見を受け止めたうえで、「しかし(バット)、〇〇の方法でしたら、よりスムーズにご利用いただけます」のように自分の意見を伝える方法です。
イエス・アンド法も「そうですね(イエス)」と相手を肯定する流れは同じですが、「それでは、〇〇はいかがですか?」のように、バットを使わずに自分の意見を伝える方法です。
それぞれ状況に応じて使い分けましょう。
9 SMS活用で更なる業務改善も
ここまで解説したように、電話応対の言葉遣いは大切です。しかし忙しい時間帯は電話に出られなかったり、出るまでに時間がかかったりするでしょう。
そのような場合にSMSやIVR(自動音声応答システム)で「あふれ呼(電話がかかってきても対応できない状態)」に対応することにより、顧客満足度の向上が期待できます。
丁寧に1件1件の電話に対応するためには、そもそもの受電数を減らすことも必要です。SMSやIVRを活用することで効率化が期待できますので、対応している弊社の「絶対リーチ!SMS」の導入をご検討ください。
10 正しい言葉遣いを身につけて自信を持って電話応対に臨もう
電話対応はお客様と会社の窓口となる重要な業務です。習うよりも慣れることで上達していきます。適切な言葉遣いを身につけることで、自社の事業サービス向上や企業全体の顧客満足度向上につなげられるでしょう。
ただし、電話対応には対応する人のキャパシティに限界があったり、記録が残らなかったりと弱点があるのも事実です。IVR(自動音声応答システム)とSMSを電話対応に紐づけることでそれらの課題を解決できます。
弊社では電話対応の満足度を向上するサービスを提供しています。もしご興味がございましたらご一読ください。