SMS認証が届かないのはなぜ?考えられる原因と対策を解説
いまやスマホを1人1台持つのが当たり前になり、SMS送受信も手軽なメッセージ送信機能として活用されています。しかし、新しい連絡先にうまく送信できなかったり、受信できなかったりといった経験はないでしょうか?
SMSによる本人認証はセキュリティ対策で頻繁に使われるようになりました。
認証を完了しないと目的のサービスを利用できないため、SMSの送受信がうまくできないのは困りものです。
ここでは、送信側である企業と受信する立場の消費者を分けて、それぞれ考えられる原因と望ましい対策を説明していきます。
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SMSの概要とメリット・デメリットをおさらい
SMS(ショートメッセージサービス)とは、電話番号宛にテキストメッセージを送信できる携帯電話の標準機能です。SMSの主なメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
・電話番号がわかれば送信できる・PCメールより圧倒的に目に留まりやすい・携帯電話キャリアや国の縛りなく送信可能・迷惑メール受信が少ない | ・文字制限と送信料金の変動がある・受信者は無料だが送信者は有料 |
上記で紹介したメリット・デメリットについて詳しく解説します。
●SMSのメリット
企業がSMSを活用する代表的なメリットとしては、以下の項目が挙げられます。
- 電話番号を知っていれば送信できる
- PCメールより圧倒的に目に留まりやすい
- 携帯電話キャリアや国によらず送信可能
- 迷惑メール受信が少ない
各項目について詳しく見ていきましょう。
・電話番号を知っていれば送信できる
SMSの最大の特長は、メールアドレスを知らなくても、電話番号さえ知っていれば気軽に送信できることです。キャリアメールや送付先住所は、通信会社の変更や引っ越しにともなって変わってしまいます。
しかし、MNP(モバイルナンバーポータビリティ)によって電話番号の持ち越しが可能になり、SMSは引っ越しなどに左右されない最も「連絡が到達しやすい手段」となりました。
・PCメールより圧倒的に目にしてもらいやすい
PCメールは迷惑メールや宣伝メールに埋もれてしまうことが多く、読まれずに削除されてしまうことも多い連絡手段です。1日1回は必ず触るであろうスマホの画面に通知が来るSMSは、圧倒的に気づきやすく、そのメッセージ開封率が圧倒的に高くなります。
・携帯電話キャリアや国に制限なく送信できる
SMSの黎明期は、異なるキャリア間ではSMS送信できないこともありました。しかし、現在は国際標準規格で制限なく送受信が可能です。
・迷惑メール受信が少ない
SMSは送信する側に送信料金がかかります。そのためメールに比べて迷惑メッセージが少ないです。また、SMSが届けば迷惑メールではなく、何か必要な情報であると感じるユーザーが多くいます。
●SMSのデメリット
SMSにはメリットが多い一方で、以下のようなデメリットも考えられます。
- 文字制限と送信料金の変動がある
- 受信者は無料だが送信者は送信料金を支払う必要がある
企業がSMSを活用する際には、上記項目について考慮する必要があります。
・文字制限と送信料金の変動がある
最低料金でのSMS送信には、全角で70文字という制限があります。簡潔な連絡用途以外では文字数が足りない事があります。通常はURLリンクを用意して、より詳細な情報を提供できるWEBサイトへ誘導する流れが一般的です。
・受信者は無料だが送信者は送信料金を支払う
ある携帯電話キャリアの例では、70文字以内のSMSを1通送信することで、送信者は3円の料金を支払う必要があります。
それ以上の文字数を送ると、従量制で送信料金が上がっていきます。また、PCメールは、ネットにアクセスする手段さえ持っていれば送受信自体は無料なので、ランニングコストがかかるという面はデメリットといえるでしょう。
SMSについてより詳しくお知りになりたい方は
関連記事「SMS(ショートメッセージサービス)の送り方は? 注意点も解説」
をご覧ください。
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SMS認証が送受信できない場合によくある原因①~受信者側(ユーザーや消費者)の設定~
受信者は一般的に消費者であることが多いため、主にB2C(消費者向けビジネス)が想定されます。
●受信側の電波状況が良好でない
SMSは携帯電話の電波を利用して送信します。近年は電波の届かないエリアも少なくなってきましたが、地下鉄や山間部などは圏外になることも少なくありません。また、受信側が圏外や電源を切り続けていると、SMSは送信不能となる事があります。
スマホやガラケーの上部に電波状況を表す三角のマークが表示されているのにも関わらず、SMSが使えない場合はキャリアで通信障害が起きている可能性も考えられます。
端末の再起動や機内モードのオン・オフを試みても電波状況が改善されないときは、各キャリアの通信障害に関する情報をチェックしてみましょう。
au | 通信障害等に関するお知らせ |
ドコモ | 重要なお知らせ(通信障害等) |
ソフトバンク | 障害情報 |
楽天モバイル | 障害情報のお知らせ |
●機内モードになっている
携帯電話が機内モードになっている場合、電話回線が使用できないためSMSの送受信は行われません。機内モードとは、飛行機内などで使うために電話回線とインターネット通信を切っている状態です。
携帯電話の上部に飛行機のアイコンが表示されている場合、機内モードがオンになっているので、設定からオフにすることでSMSの送受信が可能です。端末ごとの確認方法を説明します。
・iPhoneの場合の確認方法
iPhoneで機内モードを確認するには、以下の手順で行います。
- 「設定」アプリを開く
- 「機内モード」という飛行機マークの付いた項目の右側のスライダを一度オン(グリーンの表示)にしてから、改めてオフ(グレーの表示)にする
・Androidの場合の確認方法
Androidでの確認方法は以下の通りです。
- 画面上部から下に向かってスワイプする
- クイック設定パネルが表示されたら「機内モード」をタップしてオンに変更する
- 再度オフにする
●電話番号が間違っている
送信先電話番号が違えば、目的の相手に届くことはありません。
●スマホや携帯電話の設定でSMS受信を拒否している
スマホを新しく購入したばかりの方や機種を変更した方は、SMSの利用設定準備までたどり着かず、SMSを受信できないケースがあります。また、送信元が不明な場合に自動で受信拒否されることも起こります。
●格安SIMなどスマホ契約の段階でSMS利用を申し込んでいない
これも比較的まれなケースではありますが、高齢者やスマホを新たに持つ方でSMS送受信契約を断ることも起こりえます。
格安SIMの場合、契約プランによってはSMSが使えない場合があります。一般的な格安SIMには、通話とデータ通信ができる「音声通話SIMプラン」と、データ通信のみの「データSIMプラン」の2種類が用意されています。
中には、SMS機能付きのデータSIMプランを選べる場合もありますが、原則としてSMSが利用できるのは音声通話SIMプランのみです。格安SIMを使っている場合は、料金プランを改めて確認してみましょう。
SMS認証が送信できない場合によくある原因② ~送信者側(企業側)の設定に問題がある場合~
送信者である企業側の設定や操作が原因で、TwitterやLINEでも必須のSMS認証コードが送信できない可能性もあります。ここでは、SMS認証の送信エラーが発生する際に考えられる原因と対処法について解説します。
●文字数制限をオーバーしている
SMSでは1通あたりの最大文字数は全角670文字と決まっており、文字数が超過している場合は送信エラーが発生します。また、一部の機種では1通あたり全角70文字までしか受信できないため、文字数がオーバーしたメッセージは自動的に分割されることがあります。
●1日の送信数の制限を超えている
SMSには、迷惑メール対策としての送信件数の上限が設定されています。具体的な件数や条件はキャリアごとに異なりますが、基本的に1日最大200通ほどです。
大手キャリアの場合、ドコモ、au、ソフトバンクが1日200通、楽天モバイルが1日100通と設定されています。ただ、1通あたりの文字数が多いと、複数件数としてカウントされてしまう場合もあるため注意が必要です。
SMS送信サービスを活用することで、SMSの送信件数の制限がなくなります。SMSの一斉送信などで上限なくSMSを送信したい場合には、SMS送信サービスの導入を検討しましょう。
●SMS送信サービス業者が国際通信網を経由して送信している
SMS送信は携帯電話の通信網を利用して送信されます。この通信網は、「国内通信網」と「国際通信網」の2つに分かれています。携帯電話キャリアによって国際通信網は迷惑メールと誤認されることがあり、受信者がSMSを受け取れないことがあります。
とくに、SMSの一斉送信サービスを検討される方は、国内通信網を使うSMS送信サービスを利用するのがおすすめです。
●SMS認証送信時に使用する自社システムとの連携設定の問題
SMSの一斉送信を目的とし、自社のITシステムと連携させたい場合は、APIという連携用の技術を使う必要があります。これはITの専門知識ですが、個別のカスタマイズで連携を設定する必要があります。導入初期は、この連携設定にバグがあって上手く送信できないことも起こります。
●悪意のある第三者によるシステムの妨害
日本人には想像しがたいですが、海外ではハッカーによる企業システムへの攻撃や妨害が頻発しています。
自社のシステムが完成したのに、突如、不具合を起こして送受信が出来ない場合は、悪意のあるサイバー犯罪である可能性もあります。
SMSを受信するユーザー/消費者の対策すべきポイント
●スマホ/携帯電話の契約プランを確認
現在は、スマホキャリア各社が料金競争にしのぎを削るようになりました。その結果、プランの設定や変更をすべて自分で、WEB上から行なうプランも出てきました。
あまりスマホに慣れていない方は、使い慣れるまでは契約時にスマホに詳しい方に同席してもらうか、窓口でサポートを受けられるプランを選択するのが良いでしょう。
SMS認証を行なえるようになれば、スマホ所有者の利便性と安全性が向上します。SMSサービスは今後、ますます拡大していく可能性が高いため、契約内容に入れておくことをおすすめします。
●SMS受信拒否設定の解除/受電拒否設定の確認
開通当初は、初期設定でSMSを受信する設定をするようスマホが促してくるはずです。
スマホをすぐに使い始めたくて、選択肢をスキップして利用し始め、無意識にSMSを拒否している場合もあります。
着信拒否や迷惑電話フィルターなども、SMS送受信に影響を与えますので、確認してみましょう。
●電波状況の確認
電波表示が弱かったり圏外だったりした場合に、SMS送信サーバーからの発信がうまくいかない場合があります。電波状況が安定している環境を保つ必要があります。
SMS認証メールを送信する企業側の対策すべきポイント
●SMS送信方式を確認
前述のとおり、国際通信網を使ったSMS送信は迷惑メールフィルタに引っかかることが多いため、国内通信網よりもメッセージ到達率が下がる傾向にあります。自社が検討しているサービスが国内通信網利用を謳っているか、確認してみましょう。
●自社で用意する一斉自動配信システムの信頼性を綿密に検証
APIという異なるシステム同士(自社IT—SMS送信サービスツール)が会話できるようにする通信接続によって、自社のSMS一斉送信システムは構築されます。API接続作業はほぼ常にカスタマイズを必要とする作業であり、APIに関する専門的な知識を必要とします。
その設定を行うSMS送信サービス側のITエンジニアにしか分からない部分と自社のITシステム技術者にしか分からない部分があり、接続に問題があるかどうかを運用前に判断する事は非常に難しいと言わざるを得ません。
しかし、ITセキュリティ対策において顧客に損害を与えるような失敗は、ネット時代の現在、企業にとって致命的です。そうならないように事前検証を綿密に重ねて、本運用では100点満点を目指すことが必要です。
●ハッカー行為に対する防衛対策の準備
人々に何らかの損害を与える目的、またはハッカー自身の利益のために行われるサイバー犯罪では日々、新しいウイルスや手法が生み出されています。
これらすべてに対して、専門家以外が対応する事は不可能です。自社だけで独自の対策をする程度では、すべてに対応しきれず大きな損失を受ける可能性もあります。
会社全体の重要な課題として、IT関連部門の方は自社のセキュリティ対策について声をあげていくことが重要になります。
SMS認証サービスはとても便利で、セキュリティ対策として信頼性のおけるサービスです。しかし、その運用上でトラブルが起きるとビジネスに直接的な損害を招きます。
企業としてサイバーセキュリティ対策が甘い、という悪い評価をされれば、DX対応が不十分であると見られてしまい、企業としての評判を大きく損ないかねません。
自社に絶対的な知識を有するIT技術者がいない場合は、自社システムとの連携運用を支援してくれる、SMS送信サービスを専業とする企業のサポートを受けてみてはどうでしょうか?
SMS送信サービス「絶対リーチ!SMS」を提供しているAI CROSS社では、お客様保有の自社システムと「絶対リーチ!SMS」を、APIという技術で連携させるシステムの提供で多くの実績を持っています。
これからSMS認証サービスを導入される企業も、既存で構築されているシステムの改善を目指す企業も、ぜひ「絶対リーチ!SMS」に一度、問い合わせてみてください。
【SMS認証サービスを確実に安全に利用するために】
みなさんが良く利用するであろうSMS認証サービスは手軽、かつ安心なセキュリティ対策として重宝されています。しかし、時として認証メールが届かない場合があり、その理由は受信者側の問題と送信者側の問題に大きく分けられます。
受信者側の主な問題としては、スマホ/携帯電話の契約設定や、スマホ本体で設定されるセキュリティ対策が原因となりがち。送信者側としては、SMS送信で使用する回線網の問題や、自社システムとの連携不備、セキュリティ対策の不足などが挙げられます。
SMSによる認証は自社システムを強固で安全な認証サービスにしてくれます。しかし、ノウハウの不足によってサイバー犯罪などのリスクを招く可能性が残ります。
サービスの導入にあたっては、SMS送信サービスを専業とする企業との連携を検討して、ノウハウと経験を自社の導入計画に活かしてみてはいかがでしょうか?
まとめ
SMSは携帯電話に標準装備されているメッセージ機能ですが、近年は本人認証の手段として多くの企業が導入しています。SMS認証が送信できない場合、受信側と送信側それぞれの原因が考えられるため、状況に応じて対処法を取り入れることが大切です。
「絶対リーチ!SMS」は、既存システムとの連携によってスムーズなSMS認証を送信できるSMS送信サービスです。希望する機能や規模に合わせた契約プランのカスタマイズも可能ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。