コールセンターのアウトソーシング(外注業務委託)とは? そのメリットデメリットを解説
問い合わせや受注の窓口として重要な役割を果たすコールセンター。
最近では、自前のコールセンターを持たずに外部に委託する企業も増えてきました。
本記事では、コールセンターを外注するメリット・デメリットを解説するとともに、DX時代におけるコールセンターの活用方法をご紹介します。
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【コールセンターを外部に委託するにはどうすればいい?】
コールセンターのアウトソーシングには大きく分けて2つの方式があります。
●自社による設備投資を行う場合
もともとコールセンター部門を自社保有していた企業に多く見られる手法です。
オペレーター人員だけを外注業者に委託して運営します。
●設備を含めてすべてをアウトソーシングする場合
起業して間もないベンチャー企業など、固定資産を極力、保有したくない企業が採用する手法です。
それぞれにメリット・デメリットがあり、どちらが良いとは一概に言えません。
次の章で解説します。
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【コールセンターを外部委託するメリット・デメリット】
●アウトソーシングのメリット
・人員体制の増減がタイムリーに行なえる
コールセンターのように多くの人員が稼働する業務の場合、繁忙期と閑散期によって人員が「遊んでしまう」という悩みがあります。
アウトソーシング方式で運営することで、人員の増減を容易に調整できることは大きなメリットです。
・社員が重要業務や専門業務に集中できる
電話応対は「聞くこと」に集中しなければならないため、他の業務をすべて止めなければなりません。
そして、1本あたりの通話時間も数分以上かかることがほとんどです。
専門性を必要とするクリエイティブな業務を行なう役割の社員が、受電応対に時間を追われてしまったらどうでしょうか?
中長期的な視点で言えば、企業として「新しいものを創造する」ことを止めてしまうことは大きなデメリットです。
役割分担によって、創造的な時間を確保できるのは大きなメリットと言えるでしょう。
・採用活動から人員の教育にかかるコストを削減できる
すべての業務に当てはまりますが、未経験者の育成には非常に大きな労力と時間を要します。
先輩やエキスパートの社員が育成のための時間を割いて、教育に当たります。
前の項目と同様、社員教育においても、重要業務を止めて育成に時間を割く必要があり、この時間も含めて面倒を見てもらえる点はアウトソーシング方式のメリットと言えます。
●アウトソーシングのデリット
コールセンターをアウトソーシングするデメリットは、主に応対品質の維持に関する問題です。
・自社組織/人員との密な連動が難しい
大量の電話応対をした後に、どれだけその情報が社内共有されるかは重要な問題です。
レポート作成などは行なわれるはずですが、はたして、その情報が新鮮なうちに自社の営業部門や品質部門などに詳しく共有されるでしょうか?
少なくない企業が課題と感じているポイントです。
これは、コールセンターをアウトソーシングする企業側の体制の問題によるところです。
部門間での情報共有がうまくできていない企業は多く、ましてや、企業外部の組織との連携には多くの障害が存在します。
・自社商材について深く知らないため応対力に限界がある
「実際に商材を見たことがない」、「見たことはあるが、それのどこが良いのか体験していない」といった状況でコール業務を行なっているオペレーターが多数存在します。
この現実については、オペレーターを責めるわけにもいきません。
オペレーターは組織の指示を受け、対応する業務に派遣されて最善を尽くします。
商材の良さを感じとるまで学んでも、すぐに次の職場に行くため、また1から学び直すことになるのです。
アウトソーシング業務の大きな課題として、常に根底にある共通課題と言えます。
・成果を求められない業務の場合、クオリティが落ちることがある
「やってもやらなくても、もらえる給料は変わらない」。
そんな気持ちが根底にあれば、応対品質の向上に努めるモチベーションは湧きません。
近年では、成果報酬型のコールセンターもあらわれました。
主に、営業部門の代行業者として成果報酬型で活躍している業者が存在します。
【コールセンター業務を委託する際の注意点】
コールセンターアウトソーシングのメリット・デメリットを見てきました。
デメリットとして挙げられる各項目から言える「外注業者に委託する時に注意すべき点」をまとめたので、ご覧ください。
- コールセンター委託先と社内の情報連携対策を監督する管理者を置く
- 共有ルールの策定と両者による合意
- 日々の運用が適正に行われているか定期的な確認の実施
- 課題があれば委託先と話し合い改善合意
- 自社商材に対しての知識を向上する対策を取る
- マニュアルだけでなく、実物や体感による知識習得
- 簡単なテストなどを行ない習熟度を確認する
- 定期的に、知識の劣化がなく、向上しているかを確認
- 対応品質のさらなる向上に対するインセンティブの検討
- 頑張っても頑張らなくても同じ、という意識を持たせない仕組み作り
いずれの項目も「人」にまつわる課題であることがおわかりいただけたでしょう。
結局、かかわる人の意識次第で良くなることもあれば、その逆もあります。
外注業者による管理監督やサポートも重要ですが、コールセンター業務に限らずユーザー側の管理者がオペレーターに対して動機づけできている組織には活気が生まれます。
委託元の管理職者の手腕が問われる場面と言えるでしょう。
【IVRとSMS送信サービスの導入でコールセンター業務は大きく変わる】
●IVRとは?
音声自動応答システムの略称です。
コールセンター業務において、オペレーターの業務軽減や効率化を目的に利用されます。
・オペレーターが応答しきれない数の電話に対する自動応答のケース
- 「再度おかけ直し下さい」のシンプルな自動応答による対応
- 折り返しコールセンターから連絡する旨を伝えて、顧客に待機してもらうアナウンス
- 自動応答でSMS(ショートメッセージサービス)を活用した対応へ誘導
これらの対応を実現可能です。
・電話の目的をダイヤルプッシュで確認して問合せ業務の効率化を実現
オペレーターが対話で相手の要望を聞き出す時間を短縮するために、ダイヤルプッシュによって相手の用件を切り分けることができます。
目的の用件を顧客にダイヤルで選んでもらうと、該当の用件を対応可能なオペレーターに接続します。
●IVRのメリット
前掲のように、業務効率化の実現が可能なツールとして採用されています。
具体的には、以下のようなメリットが挙げられます。
- 通話時間の削減によるコストダウン
- オペレーターの疲労削減
- 用件別にオペレーターを配置する事でオペレーターの知識習得工数を緩和
- 用件毎に配置する事でオペレーターの知識向上速度UP
●SMS送信サービスとの連動
SMS送信サービスをご存知でしょうか?
主に、スマートフォンに標準実装されているSMS(ショートメッセージサービス)のビジネスへの活用に利用されています。
たとえば、以下のような用途で使われています。
・ビジネスや商取引の重要連絡
- 飲食店や病院診察、面接などのアポイントや予約手続きをSMSで実施
- 予約日直前にうっかり防止のリマインダーとして確認SMSの送信
- 支払い予定の案内や支払い遅延のリマインダーや督促の送信
- コールセンターで受電できなかった場合に折り返し連絡をSMSで伝える不在応答 ※IVRと連動させた場合
・広告宣伝活動、マーケティング業務に活用されています。
- お得意様や会員向けの新商品発売や特別セール案内
- 利用されたサービスや商品に関するアフターサポートやアンケート依頼
このような場面、特に電話による連絡・確認が難しい場合に、SMS送信サービスは効果を発揮します。
●SMS送信サービスのメリット
なぜSMS送信サービスが前掲のような場面で活躍をするのでしょうか?
そのメリットを挙げてみましょう。
・電話番号だけわかればすぐに、確実に送ることができる
SMSは相手の電話番号がわかっていれば、すぐに送信可能です。
郵送物のように、転居先がわからず遅れない、といった問題もありません。
また、相手に確実に届いたかどうか、メッセージが開封されたかもわかります。
電話番号がわかっている相手に対してのSMS送信メッセージの到達率は、99.9%と検証されています。
SMS送信サービス業者の中でも、「絶対リーチ!SMS」は利用シェアが高く、良質なサービスを提供しています。
ご興味あればご覧ください。
絶対リーチ!SMS WEBサイト
https://aicross.co.jp/zettai-reach/
・SMS送信サービス業者のサービスを使うと手間をかけずに送ることができる
SMS送信サービス業者は日々進歩しており、
- SMSの一斉送信機能による効率UP
- IVRシステムやその他自社で利用しているITシステムとの連携/連動
- コールセンター音声自動応答システムとの連携
- 自社で使っている顧客管理システムから送りたい顧客を選んでSMSを送信する
といった、ビジネスに有用なメリットを持っています。
これまで、電話による応対に対して、1件あたりの対応時間がかかりすぎて業務を圧迫したり、オペレーターの数を越える電話が殺到し「電話がつながらない」というクレームを受けたりすることも、頻繁にあったのではないでしょうか?
コールセンターのお悩みを解決、軽減するツールとして、SMS送信サービスには役立つ事例が多くあります。
【次世代のコールセンター業務運営のためにトータルでのシステム設計を考えよう】
コールセンターのアウトソーシングには、人員配置の最適化、投資コストの最適化が容易になる一方で、顧客応対品質の面が悪化するおそれがあります。
しかし、IVR連携やSMS送信サービスを併用し、コールセンター業務と連動させれば大きな効果を発揮するでしょう。
運用がうまくいかないリスクを最小限にするため、事前検討の時点で自社の現状分析を行なって、アウトソーシング委託実施後に顕在化する課題への対応に備えておきましょう。