現在、企業規模を問わずコミュニケーションツールとして主に利用されているのは、SMS (Short Message Service=ショートメッセージサービス)、 チャット、メールの3つです。

どのツールも、活用すれば日々の営業活動を大いに助けてくれるもの。
しかし、多くのビジネスパーソンが「チャットがあればメールはいらない」「チャットはオフィシャル文書に使えない」あるいは「長文を打てないからSMSはビジネスに不向き」と、それぞれの特性を誤解しながら適当に使っているという、残念な状況にあります。

これら3つのツールを正しく使い分けられれば、ビジネスプロセスが飛躍的に改善されることは間違いありません。

今回はSMS、 チャット、メールそれぞれのメリット・デメリットを理解し、正しい使い分け方法を解説したいと思います。


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【SMSの使い方】

SMSの使い方を確認する前に、SMSの生い立ちをご案内しましょう。

●歴史の長いSMS

SMSのサービスが開始されたのはガラケーの普及し始めた1997年のことですが、当時は同じキャリアの携帯電話を使っている相手にしかSMSを送信できなかったので、あまり脚光を浴びることはありませんでした。

その後、2011年になって異なるキャリアの携帯電話とも接続ができるようになったことから、気軽に使うユーザーが増えていきました。

 ・+メッセージはSMSの後継アプリか?

2019年になると、KDDI、NTTドコモ、ソフトバンクの共同開発によって、+メッセージ(プラスメッセージ)が誕生。
+メッセージでは、テキスト送信のみだったSMSに比べ、以下のようにできることが増えました。

  • ファイル添付ができる
  • スタンプや音声メッセージ、グループチャットも楽しめる
  • テキストは最大で2,730文字まで
  • もし相手が+メッセージを使ってない場合には、従来通りSMSが使える

満を持して登場した+メッセージでしたが、メッセージツールとして圧倒的な存在感を持つLINEのシェアを崩すまでには至らず。
2021年9月に3大携帯キャリアがテコ入れし、今まで対象外だった格安ケータイユーザーでも+メッセージが使えるようになるとの発表がありました。

+メッセージがSMSの真の後継となれるかどうか、今後の動向が注目されます。

●SMSの使い方

世界共通のサービス規格であるSMS。
携帯電話番号を使って、日本国内のみならず、世界中どこへでもメッセージが送れます。
漢字とひらがな、カタカナ、英数字、記号が使え、1通で送れる文字数は全角であれば70文字、半角なら160文字ですが、条件を満たせば最大670文字まで送ることが可能です。

プライベートユースはもちろん、その使い勝手の良さから、企業での利用も急速に浸透しています。
ミック経済研究所の調査によれば、2016年に約2億2,460万通だった送信件数が、2021年では約26億8,800万通と、10倍以上にまで拡大すると予測されているのです。

SMS送信サービスを導入すれば、主に電話で行っていた業務を迅速かつ確実に行うことができます。
次に使用例をあげてみましょう。

  1. SMSによる2段階認証で本人確認:なりすましや不正アクセスを防止
  2. 入金、決済、手続き期限などをリマインド:ほぼ確実に相手に到達する
  3. 従業員への緊急連絡や安否確認:電話やメールより確実に届けられる
  4. 顧客向けアンケート:SMSのリンクからアンケートサイトへ飛べ、顧客も回答が楽
  5. セールス情報の一斉配信:SMSの高い開封率により、効果的な販売推進ができる

SMSを使う上でのメリット、デメリットの詳細情報については、こちらを合わせてご一読ください。


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【チャットの使い方】

次に、チャットの効果的な使い方について紐解きましょう。

●チャットとは

コンピュータネットワーク上(含むインターネット)のデータ通信回線を利用した、リアルタイムでのコミュニケーションをチャットと呼びます。
ネットワーク上で手軽に会話を楽しむためのツールです。
今ではビジネスでも多く使われるようになり、ビジネスユースではビジネスチャットと呼ばれることもあります。

 ・実はチャットを導入している日本企業は少ない

ある大手SIerの調査によれば、日本の大企業の約3割で全社的に、または一部の組織でチャットが導入されているとのことです。
しかし、チャット先進国のアメリカやイギリスでは同時期に5割を超えていることから、日本全体で見れば、まだまだブルーオーシャンと言えるでしょう。

しかし、日本でもコロナ禍により企業規模を問わずテレワークが余儀なくされると、雑談するように気楽にコミュニケーションが取れる方法として、チャットが注目されてきました。

●チャットを使うメリット

ビジネスでチャットを使うメリットは、次の3つが考えられます。

  1. 1on1でも大多数でも、円滑なコミュニケーションが迅速に取れ、社内業務がスピードアップするため、業務効率化ができる
  2. 形式に囚われることなく、気楽に最新の情報を入手可能
  3. 個人情報を保護するセキュリティが確保できる

 ・チャット活用例

2つの業界でのチャット活用例を紹介しましょう。

  – IT業界

顧客の個人情報を多く取り扱うIT業界では、個人情報漏洩の予防として、その取扱いには主に電話などのエビデンスが残らない手段をとっていましたが、時間もお金もかかることが課題でした。
その解決策として、SNSを利用する方法が知られてきました。

しかし、SNSでのやりとりではセキュリティ確保に不安があるため、高いセキュリティが得られ、SNSのように気軽に連絡のやりとりができるチャットが利用されるようになりました。

  – 建築業界

下請け業者を含め、さまざまなステークホルダーが存在するのが建築業。
建設中の事業見直しや課題検討をする上で、迅速な情報共有が必要でしたが、メインツールは電話だったため情報が正しく伝わらず、混乱が引き起こされることや、工程に遅れが出てしまうことが日常茶飯事でした。

しかし、ある建築業者が試しにチャットを導入してみたところ、作業の役割分担や進捗の確認、グループごとの情報共有がスピードアップしたのです。
さらに、セキュリティの確保もでき、作業効率が格段に上がったので、建築業界でも瞬く間にチャットが浸透しました。

●チャットを使うデメリット

気軽に使えて、導入メリットも多いチャットですが、残念ながらデメリットもあります。
最大のデメリットは、メッセージ送信が簡単であるが故に、やり取りをする数が膨大になること。

本来、不要な対応や手間を増やさないために、チャット導入時には社内での運用ルールをきちんと決め、関係者全員がそれを順守する必要があると言えるでしょう。

【メールの使い方】

ビジネスにおける有益なメールの使い方も確認してみましょう。

●今後、メールを使わなくても大丈夫か?

従来からのDXの流れにコロナ禍が後押しする形で、チャットツールの利用が一般化してきた今、メールはもういらないのでは?と考える方も少なくないのではないでしょうか。
コミュニケーションツールをメールしか導入していない企業では、急いで他のツールを導入しなければ、と心配になるかもしれません。
しかし、果たしてメールは無くなってしまうのでしょうか?

100%とは言えませんが、メールはこの先も生き残ると考えられます。
その理由は明快で、今やメールはコミュニケーションツールのみならず、マーケティングツールとしても活用されているからです。
つまり、チャットなどで代替できない使い方ができるために、メールはこれからも活用の場を失わないのです。

●メールを使うメリット

メールの一番のメリットは、コミュニケーションツールとして一般的であること。
現在、日本のビジネスパーソンでメールアドレスを1つも持たない人は稀でしょう。
相手がチャットやSMSを導入していない企業でも、とりあえずメールでメッセージを送り、履歴を残すことができます。

また、メールの使い方を知らない人などほぼ存在しないため、すぐにビジネスで運用できる点もメリットです。

 ・メール活用例

MAの導入が前提になりますが、チャットやSMSでの代替が困難な、メールならではの活用例を2つご紹介します。

-ステップメール

購買日や申込日など、ある日にちを起点として、あらかじめ設定した通りに配信するメールマーケティングの手法で、例えば申込日から1日後、3日後、5日後と順番にメールを配信するものです。
見込み客の育成や購買後のアフターフォローに利用されます。

-メルマガ(Eメールニュースレター)

顧客データベースに対して、企業が知らせたい情報を一斉に配信するもの。
年齢や性別、業種、職種などさまざまな項目で送付先を分類することもできます。
メルマガでは販売促進の目的以外にも、ブランディングや顧客との接点を継続的に持つことが可能です。

●メールを使うデメリット

メールを使う一番のデメリットは何でしょうか。
それは、コミュニケーションのスピードがチャットやSMSと比べ遅いことです。
相手に対して失礼がなく、すぐに内容を理解してもらえるメールの文面作りに意外と時間がかかる点も否めません。

また、メールではチャットやSMSのように、相手とリアルタイムでの時間共有が難しいので、相手の返事を待っている間にスパムメールや営業メールが飛び込んで、相手からの返信メールを見逃すこともあります。

【SMS、チャット、メールの使い分け術】

ビジネスパーソンとして如才なく業務をこなすには、SMS、チャット、メールの3つのコミュニケーションツールを正しく使い分けができることが必要です。
実際に、どのように使い分けを行うべきか、解説していきます。

●コンテンツ確認が必須項目

どのツールを使うべきかを判断するのに、まず最初に確認すべきは以下の項目です。

 ・送り先はどこか?

社内のやり取りなら基本的にチャット、対顧客への通信はメール、特別な顧客(VIPなど)に必ず読んでもらうには、開封率が高いSMSがよいでしょう。

 ・何を送るのか?

MA経由になることが多いですが、メルマガやステップメールはメールで、顧客に対する支払いの督促など、相手の目に確実に触れるべきものはSMSがよいでしょう。
また、セキュリティの確保のためには、SMSでなら2段階認証が可能です。
社内や取引先との軽い雑談ならチャット、リアルタイムに返事が欲しい場合はチャットがベターです。

 ・エビデンス(履歴)を残す必要があるか?

確固たる送付履歴が必要なら、メールがベストと考えられます。

 ・その他

複数人同時に、リアルタイムに情報を周知させるには、チャットのグループ機能を活用するのがよいでしょう。

●ツールごとのマナーを理解する

コミュニケーションツールを正しく使い分けるには、ツールそれぞれのマナーを理解します。

 ・メールにおけるマナー

  1. TO(送付先)/CC(先方にも見える情報共有者)/BCC(先方には知らせない情報共有相手、主に自社の関係者)を適切に使い分ける
  2. ひと目見れば内容のわかる件名をつける
  3. ビジネス文書であることを忘れずに、宛名と挨拶文を加え、差出人の署名を文末に入れる
  4. 手紙とは異なるので、本文は簡潔に

 ・チャットにおけるマナー

  1. 「お世話になります」など定型の挨拶文は不要
  2. 長文になりすぎないよう留意する
  3. 複数のチャットルームに自分も相手も属している場合には、適切なチャットルームを選び、関係のない人がいるチャットルームでは長々とコミュニケーションを続けない
  4. 相手に返事の強制はしない

 ・SMSにおけるマナー

  1. 文字制限があるので、本文は要点のみをできるだけ短くまとめる
  2. SMSを送る前に相手の了承を得ることが望ましい
  3. 電話番号を使う気楽さから、早朝や深夜には連絡しない
  4. 一気に連続でメッセージを何往復もさせない

【SMS、チャット、メールを正しく使い分けてビジネスプロセスをスピードアップさせよう】

SMS、チャット、メールの使い分けることで、コミュニケーション力を向上させ、ひいてはビジネスプロセスを向上させることがお分かりいただけたことと存じます。
状況に合わせて最適なツールを活用しましょう。

ただし、SMSの送信はスマホから行うには送信料金が別途かかり、大量送信するのは難しいもの。
ランニングコスト面を鑑みて、SMSをビジネスに有効利用するにはSMS送信サービスの導入が必要でしょう。

SMS送信サービスは海外製品、国内製品とも数多くありますが、機能豊富、5,000社導入実績があり、初期費用0円で毎月100通までの無料プランも提供する絶対リーチ!SMSをお勧めします。

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