手軽に使えるSMSですが、受信確認のために仕事の手を止めたり、スマホの小さな画面でメッセージを確認することがストレスになることはないでしょうか。

その解決策のひとつが、受信したSMSをPCやタブレットなどの他デバイスに転送すること。
デバイスを選ばずメッセージが確認できれば、全体の作業がスピードアップすること間違いありません。

今回は大手キャリアが提供するスマホで受信したSMSの転送方法を、AndroidスマホおよびiPhoneそれぞれで確認し、連携することでさらに仕事の効率が上がる、SMS自動転送アプリも紹介したいと思います。

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【AndroidスマホでのSMS転送方法】

日本では長い間、スマホといえばiPhoneでした。
しかし、英調査会社のKANTER社による2020年の調査結果によれば、日本におけるスマホのOS別シェアはAndroid50.2%、iPhone49.7%、Windows Mobileなどのその他が0.1%と、現在ではAndroidスマホがトップです。

デバイスベンダーがApple社1社のみのiPhoneと異なり、Androidスマホのデバイスベンダーは多数ありますが、SMSの転送方法は共通です。
SMSを転送する方法をご紹介しましょう。

●Googleメッセージを使う

AndroidスマホでSMSを転送する最も簡単な方法が、Googleメッセージの利用。
PCや他の電話番号に転送可能です。
現在、大手キャリアのAndroidスマホには原則的にプリインストールされていますが、プリインストールされていない場合には、Google Playアプリストアからインストールが必要になります。

転送の手順は次の通りです:

  1. Googleメッセージの初期画面でSMSをデフォルトのアプリに設定
  2. 設定->チャット機能で表示されたメッセージから「使ってみる」をタップ
  3. メッセージ アプリを開く
  4. チャットを開く
  5. メッセージを長押し
  6. その他アイコン > 転送をタップ
  7. 転送先を選択
  8. 送信アイコン をタップ

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【iPhoneでのSMS転送方法】

iPhoneの場合は、プリインストールされたiMessageを利用すればSMSの転送はとても簡単です。
転送方法を確認しましょう。

●iMessageでiPhoneのSMSをGmailに転送

iMessageに届いたSMSは、次の手順でGmailを含むメールや他の電話番号にも転送可能です:

  1. iMessageに届いた転送したいSMSを長押しすると現れる選択肢の「その他」をタップすると、メッセージにチェックマークがつく。複数のメッセージを同じ宛先に一度に転送したい場合は、必要な数だけ長押しをしてチェックマークをつける
  2. ディスプレイ下部右側の矢印をタップすると、宛先カラムと選択済みメッセージが表示されるので、宛先カラムに転送先のメールアドレスあるいは携帯電話番号を入力して送信

【SMS自動転送アプリとの連携も検討しよう】

ビジネスシーンでは、SMS自動転送(同期)ができると、より使い勝手が上がります。
プリインストールされたSMS転送アプリより幅広い機能を持つSMS自動転送アプリは、有償の場合もありますので、導入する際には確認が必要です。

AndroidスマホおよびiPhoneそれぞれの場合を、確認したいと思います。

●SMS自動転送アプリ2種(Androidスマホ)

SMSを複数のデバイス間で自動転送(同期)するためのAndroidスマホ専用アプリは複数リリースされています。
グローバルベースで代表的なSMS自動転送アプリをご紹介しましょう。

ただ、どちらも海外製品のため、サポートが必要な場合には多少のリードタイムを要するかもしれません。

gawk

gawkの利用で、複数のデバイス(別の電話番号、メールなど)2つに自動転送が可能。
無償版も提供されています。

また、有償版で追加カスタマイズ作業が必要になりますが、URL、Facebookへも自動転送が可能になるのが特徴といえます。

frzindev

gawk同様、frzindevを使えば複数のデバイス間で自動転送が可能になります。
有償・無償両方ありますが、無償版でもそこそこ普通に使えるという口コミがあるので、まずは無償版での使い心地を試してみるとよいでしょう。

●iPhoneのSMSをiMessageでMacデバイスと同期

同期設定は3タップで完了します。
もちろん、これはMacデバイス間でのお話しで、WindowsPCへはSMS同期はできません。

  1. iPhoneと同期させるMacのデバイスで、iPhoneと同一のApple IDアカウントを使ってiMessageにあらかじめサインイン
  2. iPhoneの設定をタップし、メッセージ→SMS/MMS転送とタップ
  3. 同じAppleIDに紐づくMacデバイスが表示されるので、転送したいデバイスを選択

設定後は、iPhoneで新規SMSが受信されると、他Macデバイスにも同じタイミングでSMSが届くようになります。
Macユーザーであれば、iPhoneから同期したSMSを別のMacデバイス(Mac PCやiPadなど)で確認し、返信することが一般的。

Androidスマホのように、有償のSMS自動転送アプリが存在していないわけではありませんが、iMessageでここまでできるのであれば、利用者は少ないはずです。

【SMSを転送する上での注意点】

最後にスマホのSMSを転送する上で、注意すべき点を挙げてみましょう。

●セキュリティの確保

たった11ケタの携帯電話番号は、素の状態ではセキュリティの確保が難しいといえます。
つまり、自分のスマホから自分のPCに転送するだけでも、100%安全とは言い切れないのです。

ビジネスシーンでSMSを頻繁に転送するのであれば、SMS自動配信アプリのパワーアップを検討するより、SMS配信サービスの導入がベターといえます。
SMS配信サービスであればセキュア、PC上でSMSを作成でき、SMSの管理もダイレクトにPC上で可能に。
SMSを転送する必要性が減るはずです。

●iPhoneとAndroidスマホ間のSMS転送は難しい

iPhoneとAndroidスマホではまったく異なるOSで動いているので、SMSを直接、転送し合うことはできません。
iPhoneからAndroidスマホに切り替える場合など、SMSのみならずデータ転送が必要になった場合にはどうしたらよいのでしょうか。

心配無用、Androidスマホのデバイスベンダーが提供している独自のソリューションを使い、転送ではなくSMSをコピーする方法を取ることで解決します。
Androidスマホのデバイスによって手順が若干異なるため、作業を行なう前に確認が必要です。

Phone Copierなど専用アプリを使用する方法もありますが、あらかじめアプリのインストールが前提となります。

●ガラケーのSMSは転送不可

ガラケーのSMSは直接転送することはできません。
どうしても転送したい場合には、SMSのメッセージテキストを、新規メールあるいは新規SMSにコピー&ペーストして、それを転送するしかありません。

その方法であれば、iPhoneとAndroidスマホ間のSMSの転送も可能ですが、たとえプライベートユースでもそのような対応をする方はいないでしょう。

【SMSの自動転送で、SMS管理をフレキシブルに】

スマホのSMSを転送して、PCやタブレットなどで確認できれば、取扱いが楽になります。
また、SMS自動転送(同期)を行えば、どのデバイスでも同じタイミングでSMSが確認できるので、運用に便利です。

しかし、ビジネスユースではスマホのSMS転送にお金と労力をかけるより、SMS配信サービスを活用することで効率が格段に上がります。

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