SMSは送信元の携帯電話番号さえ知っていればメッセージを送ることができるため、高い到達率を可能にし、本人認証や大切なやりとりをする際に最適なメッセージサービスです。
しかし、なんらかの原因で相手にメッセージが送れないことがあります。

SMSを利用する際は、送信がうまくいかない原因をあらかじめ送信テストで把握し、原因に応じた解決策を講じることが重要です。本記事では、SMSが送れない時の原因や送信できない時の解決方法について解説します。

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1 そもそもSMSとは

そもそもSMSとは

SMSは、メールやLINEのようにテキストメッセージをやりとりするツールです。まずは、メールやLINEとは違うSMSの特徴や概要、SMSの一種であるショートメールや「+メッセージ(プラスメッセージ)」などについて解説していきます。

1-1 携帯電話番号を利用したメッセージサービス

SMSとはショートメッセージサービスの略で、メールやLINEと同様に、テキストメッセージを送受信できます。文字数制限(最大670文字)があることや電話番号を使ってやりとりすること、基本的に画像や動画などは送受信できないことがメールやLINEとの主な違いです。

SMSは携帯電話のキャリアに関係なく送受信ができ、格安SIMや海外の携帯電話ともやりとりできます。なお、SMSは次の理由から到達率・開封率が高いことも特徴です。

  • 1日あたりに届く数がメールより少ないため、送ったメッセージが相手の受信ボックスの中で埋もれにくい
  • 受信時にプッシュ通知されることが多い
  • ブロックされることが少ない

上記の点から、SMSはビジネスにおいても広く使われています。

1-2 ショートメールとは

SMSのことを「ショートメール」と読んでいる人もいますが、ショートメールとは2012年までドコモが独自に提供していたSMSサービスのことを指します。現在はサービス終了しているため、ショートメールを利用することはできません。同様に、以前はauならCメール、ソフトバンクならスカイメールと呼ばれる各キャリア独自のSMSサービスがありましたが、全てサービス終了しています。

これらはいずれも同じキャリア同士でないとメッセージのやりとりができませんでしたが、現在のSMSは利用しているキャリアに関係なく使えるようになっています。

1-3 au・ドコモ・ソフトバンク共同開発のSMSも

通常のSMSとは別に、au・ドコモ・ソフトバンクが共同開発したSMS「+メッセージ」もあります。電話番号を使いキャリアをまたいでやりとりできる点は通常のSMSと同じですが、+メッセージではさらに次のことが可能です。

  • 画像や動画、スタンプ、その他ファイルの送受信
  • グループチャット
  • 既読・未読の確認
  • 公式アカウントとしての利用

さらに、+メッセージなら最大2,730文字の長文も送信できます。SMSとLINEの良さを合わせたものと言えるでしょう。

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1-4 他のメールサービスとの違い

1. 通信方式

  • メールサービス: インターネット接続を利用してメッセージを送信します。メールプロバイダ(Gmail、Yahooメールなど)を通じて通信が行われ、送受信の仕組みはサーバーを介して行われます。
  • SMS: 携帯電話ネットワークを利用してメッセージを送ります。インターネット接続は不要で、通信キャリア(ドコモ、ソフトバンクなど)のネットワークを使って、直接相手の電話番号にメッセージが送られます。

2. メッセージの長さと形式

  • メール: メッセージの長さには制限がほとんどなく、本文やタイトルに加え、添付ファイルも自由に送信できます。形式もテキストに加え、HTMLで画像やリンクを組み込むなど、視覚的にリッチな内容にすることが可能です。
  • SMS: 文字数に制限があり、日本国内では最大70文字(全角)や160文字(半角)程度までとなっています。基本的にテキストのみで、画像やリンクを直接送ることはできませんが、近年はMMS(マルチメディアメッセージサービス)やiMessageなど、画像や動画を送れるサービスもあります。

3. 送受信の速度と即時性

  • メール: インターネット接続状況に依存し、またメールのサーバー間での処理時間がかかるため、即時性はSMSに比べて若干劣ることがあります。特に海外に送る場合や添付ファイルが多い場合は、さらに時間がかかることもあります。
  • SMS: SMSは電話ネットワークを使用しているため、送信してから受信するまでの時間が非常に短く、即時性が高いとされています。緊急時の通知など、迅速な対応が必要な場面でも利用されます。

4. 料金とコスト

  • メール: 通常は無料で利用でき、Wi-Fi環境があれば追加の料金はかかりません。通信料はほぼかからず、サービス提供者による広告などで収益が賄われています。
  • SMS: 1通あたりの送信に料金がかかる場合が多く、通常はキャリアによって料金が設定されています。特に国際SMSなどは高額になることがあり、相手の場所によって追加料金が発生することもあります。

5. プライバシーとセキュリティ

  • メール: プロバイダによっては、メッセージの内容を解析し、広告に利用することがあります。セキュリティを強化するためには暗号化(PGPなど)を使用する必要がありますが、一般的にパスワード保護などのセキュリティ対策が求められます。
  • SMS: 通信キャリアによって保護されており、直接電話番号を知っている相手からのみメッセージが届きますが、盗聴や不正アクセスのリスクがゼロではありません。一般的にはメールに比べてセキュリティの簡素な形式です。

6. 主な用途

  • メール: ビジネスやプライベートの長文のやりとり、ファイルの送受信、登録やお知らせなど、公式なコミュニケーションに多く使われます。
  • SMS: 短文のやりとりや緊急の連絡、二段階認証コードなどの確認用コードの送信など、迅速でシンプルなメッセージが主です。

2 SMSが利用される主なシーン

SMSが利用される主なシーン

SMSはプライベートでのやりとりはもちろん、ビジネスにおいても以下のようなシーンで使われます。

  • 会員登録やアプリのダウンロード、SNSへのログイン時の本人認証
  • 企業の担当者と顧客のやりとり
  • 料金の支払い、予約、アポイントメントなどのリマインド
  • 顧客へのアンケート

SMSはブロックされたり受信ボックスに埋もれたりしにくいことから到達率・開封率が高いです。また、住所やメールアドレスが変わっても電話番号は変わらないことが多いため、途中で相手の連絡先が分からなくなることも防げます。

こうしたことから、重要な連絡をしたい場合や継続的に顧客とコンタクトを取り続けたい場合に適しており、ビジネスで利用する企業も多いです。

3 SMSが送れない場合に考えられる原因(送信者側)

SMSが送れない場合に考えられる原因(送信者側)

相手の電話番号さえわかれば送信できるSMSですが、場合によってはうまく送れないこともあります。この場合、送信者側に原因があるケースと受信者側に原因があるケースがあるので、まずは送信者側によく見られる原因を解説していきます。

3-1 送信先の携帯電話番号を間違えている

よくあるのが、受信者側が送信者側に誤った携帯電話番号を教えているケースです。当然ですが、相手の携帯電話番号が間違っていればSMSを送ることはできません。送れない場合は改めて電話番号を確認するようにしましょう。

3-2 文字数や送信件数が規定を超えている

SMSの最大文字数や送信件数が規定を超えていると、エラーメッセージや送信規制がかかるため、相手にSMSを送ることができません。

携帯電話キャリアによって文字数や送信件数の上限に違いはありますが、一般的には、文字数は660文字以内、送信件数は200件から500件程度とされています。SMSが送れない場合は、文字数や件数の上限を確認した上で再送信するようにしましょう。

3-3 電波状況が不安定

電波状況が不安定だったり、通信障害が発生しているとSMSを送ることができません。SMSは送受信双方の携帯電話キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)の電話回線を通じてやりとりするため、基地局の電波が届きにくい場所や不安定な環境にいると、SMSが送れない可能性があります。

また、Wi-Fi(無線LAN)の環境でもSMSを送ることができないため注意が必要です。機内モード(飛行機マークのアイコン)をオンにしている場合も、キャリアによるデータ通信を遮断している環境になるため、SMSを送る際は機内モードをオフに変更しましょう。

ただし、SMSのやりとりには送信者側・受信者側双方の電波状況が影響します。送信者側の電波状況は良好なのにSMSが送れない場合は、受信者側が電波状況の悪いところにいる可能性があります。少し時間をおいて、受信者側の電波状況が良くなるのを待ちましょう。

3-4 iPhoneのiMessageで送っている

自身の携帯電話がiPhoneの場合、Apple製品の間でのみやりとり可能なiMessageを使っている可能性があります。iMessageも他社端末にSMSを送信できますが、以下の場合はSMSに切替えて送信されてしまいます。

  • メッセージが70文字以上
  • 件名がある
  • 写真や動画を添付している

この場合、キャリアによってはSMSに対応していないこともあるため、うまく送れないことがあります。「設定」アプリからiMessageをオフにすれば、問題は解決するでしょう。

3-5 海外からSMSを送信している

海外から、海外の通信事業会社を通じて国際網でSMSを送信すると、迷惑メッセージとしてブロックされることがあります。国際網経由のメッセージにはスパムも多いため、国内キャリアは国際網経由のメッセージを一定数ブロックするのです。

この問題は、国内キャリアの携帯電話と直接つながっている「国内直収」のSMSサービスを使うことで解決できます。国内直収のSMSサービスはさまざまな事業会社が提供しており、「絶対リーチ!SMS」もその1つです。

4 SMSが送れない場合に考えられる原因(受信者側)

SMSが送れない場合に考えられる原因(受信者側)

SMSが送れない場合、受信者側に原因があることもあります。受信者側によくある原因を知っておけば、相手に具体的な対応をお願いでき、スムーズな問題解決が期待できます。受信者側に見られる主な原因を4つ見ていきましょう。

4-1 SMSの受信者側が拒否設定になっている

SMSが送れない原因のひとつに、受信者側がSMSの受信を拒否する設定にしていることが考えられます。SMSも電話やメール同様、メッセージの受け取りを拒否設定することができます。

そのため、受信者側が迷惑メール対策や電話番号の着信拒否などをしている場合、いくらメッセージを送っても相手に届きません。

また、拒否設定と言っても、一括拒否や非通知番号の拒否、個別指定、海外からのSMSの受信拒否など、さまざまな原因が考えられます。何度送っても届かない場合は、受信者側の拒否設定を確認してもらうようにしましょう。

4-2 契約プランや回線の問題

受信者側の原因でSMSが送れない要因としては契約プランや回線の問題が挙げられます。とくにSMS機能がついていない、国際網接続を使用している場合はSMSが送れないことが多いです。それぞれについて詳しくみていきましょう。

SMS機能がついていない

受信者が格安SIMなどのスマートフォンを利用している場合、SMSが送れないことがあります。格安SIMではSMS機能の搭載されていないプランがあるため、受信者の利用プランによっては送ることができません。

受信者がSMS機能を利用できるかをあらかじめ確認する必要があるでしょう。

国際網接続を使用している

海外の通信事業会社を通じて配信を行なう「国際網接続」では、送信単価が安い半面、SMSの到着率が下がります。国内通信事業者の利用するユーザーには、海外からのSMSを拒否するフィルタリングがかかっている場合があるからです。

ビジネスでSMS配信サービスを利用する際は、国際網接続ではなく、国内の回線網を採用するのがよいでしょう。

4-3 端末の空き容量が不足している

受信者側の端末の空き容量が不足しているために、SMSが送れない状態になっている可能性もあります。SMSのアプリを開いてメッセージを受信するためにはメモリが必要なので、メモリが不足していると送信されたメッセージを受け取ることができないのです。

受信者側の携帯電話・スマートフォンに次のような症状があれば、メモリ不足の可能性が高いです。

  • 動作やアプリの立ち上がりが遅い
  • フリーズやクラッシュが多い
  • アプリのダウンロードやOSのアップデートができない

メモリの残量は、携帯電話・スマートフォンで確認することもできます。メモリが不足している場合は、キャッシュの削除、不要なアプリや写真・動画・音楽の削除などをしてもらいましょう。

4-4 端末に不具合がある

受信者側の端末が故障している場合も、SMSが上手く送れません。ただし、故障だと思っても実は一時的な不具合だったり通信状況が原因だったりすることもあります。故障が疑われる場合には、受信者側に以下のようなことを試してもらってください。

  • 一度電源を入れ直して様子を見る
  • 自分宛てにSMSを送ってみる
  • 迷惑メール設定を確認する
  • ネットワーク設定を確認する

それでもSMSを送れないのであれば、受信者側の端末が故障している可能性があります。

5 SMSを確実に送るための解決方法

SMSが送れない原因を特定したら、それに基づいた解決方法を講じる必要があります。以下では、SMSを確実に届けるための解決方法を解説します。

SMSを確実に送るための解決方法

5-1 文字数を見直す・画像を使わない

SMSをより確実に送るためには、文字数を見直すことと画像を使わないことがポイントです。

SMSで送れる最大文字数は670文字ですが、相手がガラケーの場合や、ドコモ・au・ソフトバンク以外の回線を使っている場合は70文字までしか送れないことが多いです。よって、メッセージが送れない場合は文章を70文字以内に収めたり、70文字ごとに分割して送ったりしてみましょう。

また、画像を添付しないことも、SMSを確実に送るためのポイントです。たとえばApple製品同士や+メッセージの利用者同士なら画像の送受信もできますが、それ以外のケースでは画像を送っても相手に受信してもらえないケースが多いのです。

5-2 送信テストをしてみる

自分宛てにSMSを送信してテストしてみましょう。メッセージが送れない原因を明らかにできます。もし、自分宛に送信出来る場合は、送信者側には問題がなく、受信者側になんらかの問題があることがわかります。

5-3 通信環境の良い場所に移動する

通信環境が不安定でSMSが送れない場合は、通信環境の良い場所に移動するようにしましょう。

また、通信環境が良くてもSMSが送れないといった場合、携帯電話会社で通信障害が発生している可能性もあります。このようなケースでは、通信障害の復旧を待って、改めて再送信するようにしましょう。

5-4 受信者側の携帯電話番号を確認する

SMSを確実に送るためには、送る前に受信者側の携帯電話番号を確認するようにしましょう。

宛先に間違った携帯電話番号を入力していると、送りたい相手にメッセージが届かないだけでなく、関係のない人にメッセージが届いてしまうおそれがあります。内容によっては情報漏洩として問題になったり、クレーム・トラブルにつながったりする可能性もあるので、受信者側の携帯電話番号は慎重に確認しなければなりません。

万一間違った相手にSMSを送ってしまった場合は、謝罪をしたうえでメッセージの削除をお願いしましょう。

5-5 受信者にSMS送受信の設定を確認してもらう

SMSを送信してもメッセージが送れない場合、受信者側の携帯電話やスマートフォンでSMSの受信が拒否されている可能性があります。SMSの受信については、以下のような拒否設定ができるのです。

  • SMSの受信すべてを拒否する
  • 電話帳に登録している番号以外からのSMS受信を拒否する

いずれにしても受信者側にSMSの送受信設定を確認してもらい、受信拒否を解除したり送信者側の電話番号を登録してもらったりしましょう。

5-6 受信者に端末の再起動・アプリのアップデートを行ってもらう

送信者側にとくに問題がなく、受信者側の電波状況や空き容量にも問題がない場合は、受信者に端末の再起動・アプリのアップデートを行ってもらいましょう。受信者の端末に問題がある場合でも、これにより解決されることがあります。

とくにアップデートについては、たとえ自動的に開始されるよう設定していても、まれに不具合より手動での操作が必要になることがあります。念のため受信者側に確認してもらいましょう。

5-7 受信者の契約プランを確認してもらう

格安SIMを利用している場合、契約プランにSMS機能が付帯しているか確認するようにしましょう。格安SIMの中でも携帯電話番号が「090」、「080」、「070」以外のものは、SMS機能がついていません。

相手がSMS機能のないプランに入っている場合、わざわざプラン変更してもらうのは難しいかもしれません。無理にプラン変更をお願いすると不快に思われる可能性もあるので、この場合は送信者側がメールやLINEを使うなど柔軟に対応し、確実にメッセージを送りましょう。

6 高い到達率を可能にするならSMS配信サービス「絶対リーチ!」がおすすめ

高い到達率を可能にするならSMS配信サービス「絶対リーチ!」がおすすめ

SMSは携帯電話番号だけで確実にメッセージが送れる便利なツールです。90%以上という高い到達率や開封率から、近年、個人間だけでなくさまざまな企業やサービスで導入が進んでいます。

ただし、今回解説したようにSMSが送れない原因もあります。どのようなことが想定されるのかを事前に把握して、確認しながら使用するようにしましょう。

国内接続で99.9%のメッセージ到達率を誇る「絶対リーチ!SMS」では、SMSが送れないリスクをほとんど無くすことが可能です。初期費用0円でSMS配信サービスを導入可能なので、これを機にご検討ください。

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