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2022.9.27

VOCとは何か〜VOCの意味や効果的な測定・分析ノウハウを会得し実務に活かそう

主にコールセンターやマーケティング業務で使用される用語として知られ、我々の日常生活にも関係してきたVOC。

VOCを人海戦術で収集することには限界が見えてきた今、対策を講じることが必要です。

今回はVOCとは何かその意味を知り、VOCを活用するための効果的な測定方法や分析方法を確認していきましょう。

【VOCとは】

●VOCの意味

VOC(Voice of customer)を直訳すると「顧客の声」を意味します。VOCを活用する主な目的とは、顧客満足度を向上させることです。

VOCを収集することで自社製品の購入者、あるいは自社で提供するサービスのユーザーや会員など顧客の本音が明らかになるので、VOCを製品の機能やサービスへ反映することができれば、顧客満足度が向上するのはもちろんのこと、業績向上にもつながります。

●VOC活動とは

VOC活動とは自社製品やサービスの改善のために、収集したVOCを活用するという意味です。VOC活動のゴールとは単なるVOCの収集にあらず。収集したVOCを分析しその結果から戦略的、継続的に取り組む施策を立てて実行することなのです。さらにVOCの測定方法を複数持つことが、VOC活動を成功させる秘訣といえます。

・VOC活動の重要性

VOC活動を行えば顧客のニーズが理解でき、速やかに対策が立てられるようになるので、競合他社との横並びから一歩前に出る可能性が高まることも、VOC活動を行う上での重要な意味と考えられるのです。

 ・マーケティング戦略に活用

マーケティング活動でのVOCの活用方法とは、製品やサービスに対する迅速な改善策が打ち出せるのはもちろんのこと、VOCの分析結果を他部署と共有することで、顧客が本当に欲しい製品やサービスの開発に一役買うこともできます。

数多くのVOCの中にはポジティブな意見もあるはず。それが製品やサービスの売りとなることは間違いなく、そのままアピール材料としてマーケティング活動で使えます。

さらに見込み客を含む顧客全体の傾向が明らかになるので、顧客タイプごとのマーケティング戦略が立てられますし、ピントがあったPR活動も可能に。

 ・社員のモチベーション向上を実現

VOCを積極的に収集しているうちに、製品やサービスに対する意見のみならず、社員の働きぶりを評価するものや、社員に元気を与える内容のVOCも増えるはずです。すると顧客対応に関して社員のモチベーションが上がり、顧客満足度のみならず、従業員満足度も向上することにもなります。

【VOCの測定方法】

VOCの測定にはいろいろな方法が考えられますが、今回はその中でもよく知られた測定方法を3つ紹介します。

●顧客向けアンケート

多くのVOCが得られ、もっとも顧客の声を得られる測定方法とされているのが顧客向けアンケートです。アンケートには回答者の名前を明らかにする記名式と、名前を記入しない無記名式があります。回答者の特定がむずかしい無記名式では、ネガティブコメントが多くなるとはいえ、一般的に記名式より多くの回答が得られるはずです。

製品に同封したアンケート用紙に記入してもらう、アプリやウェブサイト経由で回答してもらう、メールで記入済みアンケート用紙を送付してもらうなど、アンケートの中だけでも測定方法は多くあります。

●コールセンター

顧客の意見、不満などを具体的に聞き出すことができるのが、コールセンターの存在です。匿名性が低いので、他の測定方法に比べて、収集できるVOCの数が少なくなりますが、顧客の本当の気持ちが生で聞けるので、もっとも質が高いVOCが収集できるといえます。

●SNS

多くの人がスマホユーザーとなった今、ツイッターやFacebookなどのSNSを使う測定方法も、VOCの有効な測定方法であり、ほとんどの企業で採用済みです。手軽に情報発信ができるため多くのVOCを収集できる反面、一人あたりの情報量が少ないために精度や信頼度が欠ける場合があります。

【VOC分析手法】

収集したVOCを分析して、企業活動に活かす方法について確認してみましょう。

●分析手法

VOCの主な手法として、今回は2つ紹介します。

・VOC分析のエキスパートに任せる

VOC活動用に予算が十分にあるなら、VOC分析の専門スタッフを採用し専門部署を設けるか、外部の専門家に作業を委託することを検討しましょう。 ただし人が動くと料金が高くなるのは世の常です。高額費用が継続的に発生することをお忘れなく。

・VOC分析ツールの活用

初期費用が必要ですが、継続的かつ長期間にわたりVOC分析を行う予定の企業にとって、VOC分析ツールを導入することは、もっとも意味があります。利用目的に合わせて導入すべきツールは異なりますので、VOCの利用目的を明確にした上でツール選択をしましょう。人的ミスもなくデータ管理も楽にできるので、長い目で見ればコストパフォーマンスは人を動かすより断然よいです。

●覚えておきたい4Aサイクル

VOC分析で知られた顧客マネジメント手法の一つに、4Aサイクルがあります。4AとはVOCに対応する企業が継続的に循環すべき活動で、Accept(VOCの収集)、 Analyze(収集したVOCを分析)、 Acknowledge(分析結果を共有)、 Act(共有した内容から課題を抽出し改善を実行)という4つの活動の頭文字をとったものです。

4Aサイクルを安全稼働するには、一部署だけがVOCに関わるのではなくて、マネジメント層を巻き込んだ上で、VOCの専門スタッフを社内に置くか外部のVOC専門家に任せる、あるいはVOC分析ツールの導入などの施策が必要になることを、覚えておくとよいですね。

【VOC 活用を成功させる準備とは】

VOCで効果を上げるため、事前に準備すべきことを確認しましょう。

●目的の明確化

効果的にVOCを活用するためには、まず最初に目的を定めることです。目的に到達するために必要となる情報を、どこで収集してどの部署と共有するべきか、あるいは誰に支援を仰ぐかなどを明確に決めていきます。

●活用体制の確立

VOCの目的が定まった後、収集するチャネルやチャネルごとの運用設計など、具体的な収集方法を定めて体制を確立すべきです。体制はあくまでも組織全体を巻き込むものであり、担当者一個人の責任下でクローズするものではありません。

●ツール導入

VOC活用の推進のためには、作業効率とコストパフォーマンス両面で鑑みると、QAロボットのようなVOC分析ツールを導入すべきです。ツールでデータ運用する限りは、せっかく収集したVOCが陳腐化してしまうことを防げるでしょう。

予算に余裕があれば、外部の専門家にもスポットで支援を仰ぐことも合わせて検討しましょう。

●継続した改善活動

繰り返しになりますが、VOC活動とは一度始めたら長期的に行わなければ結果が出ません。VOCは適切な方法で一元管理を徹底し、製品やサービスの改善や顧客満足度の向上に向けた、さまざまな角度でのVOC分析を継続的に進め、良くも悪くも結果は関係部署で共有し、実際の施策につなげることが肝心であることを忘れないでください。

【まとめ:VOCで継続した品質改善が、顧客満足度を向上させる】

VOCは企業が成長するために、とても意味のあるデータです。VOC活動を継続すれば業務改善や売上向上など経営改善ができるでしょうし、競合他社との差別化も図れます。社内でVOC目的を共有し、会社全体の活動としてとらえていきましょう。

VOC活動の成功は、AIなど先端技術を活用したAIX Labに代表されるソリューション導入ありきです。AIX Labの中でも、特にAI技術で顧客の生の声を可視化できるQAロボットをぜひご検討ください。

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