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【出店計画の立て方】新規店舗出店を成功させるためのポイントを解説

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【出店計画の立て方】新規店舗出店を成功させるためのポイントを解説

新たな店舗展開を目指す店舗開発担当者にとって、効果的な「出店計画の立て方」は成功の鍵を握る重要な要素です。しかし、計画の立て方と言っても、どこから始めれば良いのか、何を考慮すべきなのか迷っていませんか?

この記事では、出店計画の立て方の流れを具体的な事例をもとに解説し、店舗拡大に欠かせない3つの要素や出店計画を立てる際の6つのステップを詳しく紹介します。また、社内コンセンサスを得ながら慎重に進める方法も提案します。


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出店計画とは?その重要性について

出店計画は、新しい店舗をオープンする際の戦略的な計画のことを指します。

これには、場所の選択、市場調査、競争相手の分析などが含まれます。成功するビジネス展開には、この計画が非常に重要です。計画が不十分だと、新しい店舗が市場の需要に応えられず、競争上の優位性を保つのが難しくなる可能性があります。

さらに、適切でない出店計画は、資源の無駄遣いや、予想される収益が得られないなどのリスクを伴います。したがって、企業は市場機会を最大限に活用し、リスクを最小限に抑えるために、詳細にわたる出店計画を策定することが求められます。

出店計画の基本と見逃せない3つのポイント

店舗の方針や業態

出店計画を立てる際に最も重視すべき要素は、「店舗の方針や業態」です。これは、どのような業種で、どのようなサービスをどのような形で提供し、どのように販売していくかを明確にすることを意味します。

店舗の経営は、一貫した方針に従って進行します。もし方針に矛盾が生じてしまうと、計画の大幅な見直しが必要となり、店舗運営の軌道修正を迫られるだけでなく、業績の停滞を招く可能性が高まります。

出店計画を策定し、店舗の方針や業態を考える際には、自社ブランドの方向性や市場のニーズをしっかりと理解し、最も効果的な方法を選び抜くことが成功への鍵となります。

店舗のコンセプト

 店舗のコンセプトも出店計画に欠かせない要素の一つです。 店舗のコンセプトは、顧客に提供する価値や体験を具体化するための基盤です。コンセプトが明確であるほど、ターゲットとなる顧客層に対して強いメッセージを発信でき、競合との差別化が図れます。 具体的には、店内のデザインやサービス内容、提供する商品の選定に至るまで、すべてがこのコンセプトに基づいて決定されます。

自社の状況の把握

次に、自社の状況を正確に把握することも重要です。出店計画を立てる際には、現在の経営状況や資金調達能力、人的資源の状況などを詳細に分析し、自社の強みと弱みを理解する必要があります。特に、資金面や人的資源の確保は新店舗の立ち上げにおいて大きな課題となるため、事前にリスクを洗い出し、対策を講じておくことが成功の鍵を握ります。また、競合他社の動向や市場トレンドを把握し、自社がその中でどのように差別化を図るかを考慮することも重要です。

出店計画を成功に導くための重要な要素

開業予定地での売上を予測する

 新しい店舗を開業した後は、売上を伸ばして事業を安定させることが重要です。そのためには、まず開業予定地での売上を推定することが必要です。

新店舗の売上を見積もり、具体的な売上目標を設定することで、その目標に向けた経営戦略やマーケティング戦略を立てることが可能になります。

なお、開業前の店舗には実績がないため、売上を推定する際には「回転率法」や「ハフモデル」「類似店分析」「重回帰分析法」などの分析手法を活用します。

店舗売上予測ツールについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
売上予測ツールを活用するメリットや改善事例、ツール選びのポイントがわかりやすい内容になっています。
店舗売上予測ツール5選!選び方やユースケース、おすすめの予測ツールを紹介!

目指すべき目標を明確に設定する

 売上予測を立てて開業予定地が決まったら、次は店舗の目標を設定しましょう。 この目標には売上だけでなく、「どのタイミングで出店するか」という要素も含まれます。目標を設定することにより、逆算してスケジュールを組むことができ、出店計画をより具体的に練り上げることができます。

ターゲットを明確にした計画書を作成する

出店計画は、社内で共有するだけでなく、役員や株主、さらに融資をお願いする金融機関に提出する重要な文書です。提出先によって、注目するポイントが異なるため、計画書を作成する際には、読み手が「何を知りたいか」「何に注目しているか」を考慮して内容を構成することが大切です。

たとえば、金融機関は融資の判断材料として、経営資源や出店後の売上といった収益面を重視するでしょう。一方で、社内の関係者は、出店のコンセプトや方針に関心を持つことが多いです。誰がどの情報を求めているかを明確にし、理解しやすい内容に仕上げることが、成功する出店計画の鍵となります。

内容だけでなく、資料のデザインも重要な要素です。「見栄えの良い出店計画書・事業計画書」ということではなく、情報がスムーズに伝わるように整えられた「わかりやすい出店計画書・事業計画書」であることが重要です。資料を作成する際は、主観的な視点にとらわれず、事前に第三者に説明してもらうことで、理解しやすくまとまっているか確認することをお勧めします。

出店計画の立て方:6つのステップ

出店計画を立てる際は、大まかに6つのステップでおこないます。

① 自店の店舗のコンセプトや業態を整理する
② 競合の分析をする
③ 商圏の分析をする
④ 出店数の目標を決める
⑤ 具体的な出店場所を決める
⑥ 各店の売上目標を決める

①自店の店舗のコンセプトや業態を整理する

まずは、店舗のコンセプトや業態を整理します。具体的には「どのような店舗を」「誰をターゲットに」「どういった方法で」展開していくのかといった情報です。

業態・コンセプトが整理されていない状態で出店計画を進めてしまうと、的外れな出店となり、せっかくオープンした店舗も利益が出ないおそれがあります。

店舗コンセプトが出店計画に影響を与える例として、焼肉チェーン店の『叙々苑』と『牛角』を比較してみましょう。叙々苑はコンセプトとしてハイエンドな顧客をターゲットとしており、焼肉チェーン店のなかでは高価格帯です。東京では都心部に店舗が多く、特に麻布・六本木・新宿・銀座といったハイクラスなイメージのある地域に集中しています。地方出店をする際にも、該当地域の一等地や、商業ビル内に店舗を構えることを徹底しています。つまり、コンセプトに合わせて出店先が決められているといえます。

一方で牛角は、比較的安価な価格設定から、ファミリー層や若者をターゲットにしていることがわかります。店舗は全国各地に無数に存在しており、叙々苑のように地域を絞ってピンポイントに出店しているわけではありません。大きな幹線道路沿いのロードサイド店も非常に多く、車で気軽に来店できるようになっています。このことから、牛角はコンセプトやターゲット層に沿って「誰でも・気軽に」来店しやすい立地に店舗を展開しているということがわかります。

 叙々苑牛角
コンセプトハイエンドローエンド
店舗数直営店71店舗 (うち首都圏が50店舗)全国600店舗以上
出店場所の特徴・東京都心に多い・特に麻布・六本木・新宿・銀座といったハイクラスなイメージのある地域に多い・地方の場合は一等地や商業ビル内に多い・全国各地に点在・大きな道路沿いのロードサイド店などもある

※2023年時点情報

参考:
叙々苑 https://www.jojoen.co.jp/corp/
牛角 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000189.000018604.html

叙々苑と牛角の例からもわかるように、店舗のコンセプトによって、適した出店地域は異なります。

店舗展開の方向性によって顧客が店舗に対して抱くイメージも変わるため、ブランディングの観点から見ても、出店計画と店舗コンセプトの関係は疎かにできません。

経営方針の軸をブレさせないためにも、コンセプト・業態はしっかりと整理しておきましょう。

②競合の分析をする

①で整理した内容をもとに、競合となる店をピックアップして分析をおこないます。他店がどのような顧客層をターゲットに、どの地域にどれくらいの店舗を出店しているのかを調べることで、自社店舗を出店するにあたっての参考にできるからです。出店地域や店舗数だけでなく、店舗の業態や外観と内装、主なアクセス方法や周辺の交通量なども調査できるとベストです。数字や文字のデータだけでなく、実際の店舗や現地の写真といった画像データをもとに分析できると、よりいいでしょう。

③商圏の分析をする

続いて、出店候補地の商圏の分析をおこない、各地域にどのような人たちが生活しているのか、どのような土地柄なのかをこまかく調べます。 商圏とは、自店舗を出店した際に集客が見込める範囲のことです。商圏を分析することで、自社の店舗が地域の需要とマッチしているか、集客を維持して長く店舗を運営できるかなどが見えてきます。 距離や地形などの物理的な要素だけでなく、人口や周辺に住む人々の生活様式、競合の有無なども調べる必要があります。該当地域の人々の就業状況、購買力、主な移動手段、人口の男女や年齢の比率などの情報が詳細であればあるほど、より具体的な顧客ニーズがわかります。 これらのデータはこの先、出店先や出店数の最終決定に際しても非常に有用な情報となるため、時間をかけて念入りに分析することをおすすめします。

商圏分析については、以下の記事でも詳しく解説していますので、よろしければご覧ください。
出店後の売上や集客にも大きく関わるエリア分析の、具体的な流れや事例がわかりやすい内容になっています。
新規出店におけるエリア分析!基本の流れを事例をもとに紹介!

④出店数の目標を決める

次に、出店数の具体的な目標を決めます。出店数は「総出店数」と「自治体ごとの出店数」に分解して考えると、より具体性が増します。

総出店数を決める

出店目標の数字は「なぜその店舗数なのか」といった根拠がなくてはいけません。

特に、本社規模が大きな会社の場合は、経営陣とのすり合わせと合意が必要となります。

根拠なくあてずっぽうな数字だけを目標に掲げてしまうと、それが実現可能な数字なのか、または経営計画上で必要な数字なのか、判断がつきません。

「総店舗数を絞って、希少性を高める意図がある」
「大衆店なので、利便性を高め日常的に来店してもらいやすいよう、多くの店舗数が必要」
「店舗の商圏からみて、この店舗数が必要だ」

このように、数字と根拠をセットで説明できるようにしておきましょう。

また、総出店数を決める際は「◯年までに△店を出店する」といったように「いつまでに」の目標も決め、マイルストーンを引いておくといいでしょう。

自治体ごとの出店数を決める

総店舗数の内訳として、自治体ごとの出店数も明確にしておきます。粒度の目安としては「関東地方に◯店舗、東北地方に◯店舗」といった地方ごとの出店数だけでなく、さらにこまかく見て「東京都新宿区に◯店舗、渋谷区に◯店舗」といった、自治体ごとの出店数も決めていくといいでしょう。これは①の叙々苑と牛角の例でも触れたとおり、どの地域での出店に注力するかで、店舗のコンセプトや方向性が変わるためです。また、自治体ごとの出店数を決める際には、自治体内での競合店の出店状況の確認も行うようにしましょう。競合店の出店が多い場合でも少ない場合でも、それが市場要因なのか、競合企業の要因なのか注視することで、最適な店舗数を考えるヒントになるはずです。

⑤具体的な出店場所を決める

ここまでに整理した内容をもとに、いよいよ具体的な出店場所を決定していきます。

出店場所を決める際に考慮しておきたいのが「ドミナント戦略」と「カニバリゼーション」です。

ドミナント戦略とは、同じ地域に店舗を集中的に出店する戦略で、以下のようなメリットがあります。

・地域内で知名度を獲得しやすい(「勢いがある店舗」というイメージを獲得できる)
・競合が参入しにくい
・配送を効率化できる

しかし、ドミナント戦略を狙う際の懸念点となるのが、カニバリゼーションです。

カニバリゼーションは直訳すると「共食い」です。自社店舗の商圏が被ることで、店舗同士で顧客を取り合ってしまう現象を指します。

新規店舗と既存店舗の双方の利益を阻害するおそれがあるため、カニバリゼーションは避けるべきです。

カリバリゼーションを避けつつ、効率的な運営ができる出店場所を決めていくためには、商圏分析用GIS(地図情報システム)の活用が必須となります。

商圏分析用GISで情報を俯瞰的に把握し、慎重に出店場所を決めることで、自社の戦略に最適な出店場所を判断できます。

⑥各店の売上目標を決める

出店場所が決定したら、各店舗の売上目標を立てます。

これまでの分析内容をもとに、月の売上と利益率がどの程度になるのかを推測し、店舗を運営するうえでの目標値としてください。

目標値は高過ぎず低過ぎずの現実的な数字にしておくのがポイントです。オープン後に実際に出る数字と目標値の、極端な剥離を防げます。

出店計画にはエリアマーケティングは必須!

出店計画を立てる際には、きちんと売上が立ち、長く愛される店舗になるよう慎重に出店エリアや出店数を決める必要があります。また、出店数や出店場所は全店のブランディングにも影響してきますので、総合的な判断が求められます。このことから、出店計画を立てるためには、経営陣・現場の店舗統括担当・店舗開発部が連携しつつ進めることが重要になってきます。数値と根拠に基づいた情報共有をしつつ社内コンセンサスを得ながら進めることによって、プロジェクトは成功へと近づくでしょう。


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【出店計画の立て方】まとめ

出店計画を立てる際には、いくつかの重要な要素を押さえる必要があります。まず、店舗の方針や業態、コンセプトを明確にし、競合との差別化を図ることが大切です。次に、自社の現状を把握し、リソースを効果的に配分することで計画の実現可能性を高めます。

さらに、開業予定地での売上予測と明確な目標設定を行い、具体的な戦略を立てましょう。ターゲットを明確にした計画書を作成することで、計画全体の方向性を定めることができます。

出店計画を成功させるためには、6つのステップを順序立てて実行し、エリアマーケティングを活用して地域特性を理解することが重要です。これらの要素をしっかりと押さえることで、計画の成功に近づくことができます。

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