導入事例

CASE STUDY

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IKO International, Inc.

AI需要予測から発注推奨量算出まで一気通貫で標準化!米国全拠点の在庫発注業務を約63%削減、属人化からの脱却を実現

IKO International, Inc.

https://ikont.com/

米国市場で機械部品(ベアリング・精密機器)の販売を行うIKO International, Inc.日本トムソン株式会社の子会社)。この度、米国全拠点の在庫発注業務における需要予測・発注推奨量算出に「Deep Predictor」をご導入いただきました。今回は、業務効率化を含む米国事業の業務改善活動および在庫発注業務をご担当されている飛鳥田様にお話を伺いました。

需要予測

製造業

課題

新基幹システムへの切り替えに伴い、品番ごとに手作業で発注数を判断していた従来の運用が現実的に困難に。

発注数が作業者の経験に依存し、人によるばらつきや、複数拠点での重複発注による過剰在庫が発生していた。

ベアリングは産業・業種を問わずあらゆる機械に使われる重要部品であり、欠品も過剰在庫も避けるバランスが難しかった。

解決策

実際の運用に落とし込めるよう、ベンダーが並走するサポート体制が手厚かった。

需要予測から発注推奨量算出までを1つのサービスでカバーし、費用面のハードルも低かった。

システム自体がシンプルで、データの前処理もほぼ不要となるよう柔軟に対応してくれた。

効果

米国全拠点の在庫発注業務にかかる作業者4名合計の作業時間を、週3.8時間から1.4時間に短縮(約63%削減)。

年間で約124.8時間、稼働日換算で約16.5日相当の作業削減効果。

作業者ごとの発注数のばらつきや拠点間の重複発注が解消し、属人化を脱却。引き継ぎも容易に。

旧基幹システム下で属人化していた在庫発注業務。新基幹システム移行を控え、見直しは「待ったなし」だった

初めに、御社の事業概要と米国における役割について教えてください。

飛鳥田様

当社は機械部品の製品を扱っており、米国法人であるIKO Internationalは、日本の日本トムソン株式会社の子会社です。日本やベトナムの工場から製品を仕入れて、米国市場で販売しています。
販売拠点は大きく分けて5つあり、ニュージャージー、カリフォルニア、イリノイなど、それぞれの地域市場に応じた販売活動を展開しています。

ありがとうございます。飛鳥田様のご担当業務についても教えてください。

飛鳥田様

全米を対象とした営業戦略の企画・立案と、CRM及び基幹システムを活用した業務プロセスの最適化を主導しており、データドリブンな意思決定を行うべく、売上・差益・在庫など主要経営指標の監視・分析を行っています。チームの業務効率化をIT側からサポートしており、今回の在庫発注業務の効率化プロジェクトは、この業務プロセス最適化の一環として推進したものです。
お客様はOEM向けとディストリビューター向けの大きく2つに分かれていて、特にディストリビューター向けはMRO(Maintenance, Repair, Overhaul)需要が大きな部分を占めており、緊急性が比較的高いものが多いため、米国在庫をできるだけ切らさないよう管理することが重要です。その関係から、今回のようなお願いをさせていただいた次第です。

なるほど、組織のDXを推進されながら、米国全拠点の在庫発注も見られているのですね。Deep Predictor導入前、米国全拠点分の在庫発注業務はどのように運用されていましたか?

飛鳥田様

基本的には自社のデータベースから販売実績データや在庫データなどを引っ張り出して、手作業でExcelのファイルを作って、自分たちなりに発注推奨量を計算して算出していました。それを毎週行うような形でやっていましたね。

そのなかで、特に課題と感じられていた点はありましたか?

飛鳥田様

発注推奨量を算出しても、実質的にほぼ参考にならないことが多かったんです。実際には作業者が型番を一つひとつ手作業で調べて発注数を決めていくような作業になっていたので、なかなか作業時間が取られてしまっていました。
それに加えて、個人がそれぞれ一つひとつ調べて発注数を決めていくものですから、どうしても個人の経験に頼ってしまうところが多くて、人によっては安全在庫を見込んで多めに発注しておくとか、複数の拠点で同じ型番を発注してしまうこともありました。そうなると余剰在庫を持ってしまうことになりかねないので、課題として感じていました。

複数拠点で運用されているからこそのお悩みですね。ベアリングや精密機器という製品の特性ゆえの難しさはございましたか?

飛鳥田様

ベアリングは動く機械ならほぼ使うような部品ですので、産業や業種を問わず、あらゆる機械に使われている部品なんです。供給できなければラインストップにつながり、お客様に大きなご迷惑をかけてしまいますので、安全在庫を持ち、在庫を切らさないようにするというのは、企業としてのミッションだと考えています。
一方で、多く在庫を持てばいいかというとそうでもなくて、メーカーとしての大きな課題として過剰在庫は財務的な負担になってしまいます。過剰にならず、品切れもさせないバランスの見極めが、難しいところですね。

在庫を切らさないことと過剰在庫を避けることの両立は、メーカー様にとって永遠のテーマですよね。基幹システムの移行と、Deep Predictor導入には関係性がありましたか?

飛鳥田様

旧システムの時は型番を一点ずつ調べて発注数を決めるような作業をしていましたが、それはどちらかというと旧システムだったからできた作業でもあったんです。新しいシステムでは、一点一点調べながらやるには時間がかかりすぎて、運用には向かないところがあって。
新システムに切り替えるにあたっては、それまでに何とか新しい在庫発注の仕組みを見つけないといけない、と考えていました。そこで条件に当てはまり、導入を決めたのがDeep Predictorでした。

「実運用へ並走するサポート」と「同システム内で需要予測から発注量算出までできること」が決め手に

AIによる需要予測ツールの導入を検討し始めたきっかけを教えてください。

飛鳥田様

基幹システムの切り替えがあったというのが一つの大きなきっかけです。毎週の作業にかなり時間がかかっていたので、業務効率化として何とかしないといけない業務の一つだと感じていました。どうしようかと考えたときに、たまたまAIによる在庫発注をサポートするようなシステムがあるということで、検討を始めた、という流れですね。

複数の製品を比較検討されていたとのことですが、どのような観点で評価されていましたか?

飛鳥田様

まず、AIが出してくる予測数量の精度がどれくらい高いのか、というところが最初に気になっていたので、AI CROSSさんを含む複数社に、精度検証を依頼しました。
ベンダー比較の観点では、当然コスト面と、そしてやはり運用面ですね。当社の実際の運用に落とし込めるかどうかというところが一番重要な点でしたので、しっかりサポートしてもらえそうか、というのも重要な評価ポイントでした。

他社製品で難しいと感じられた点はありましたか?

飛鳥田様

需要予測の製品で発注推奨量(発注量算出)については別システムになっていて別途費用がかかるというものがあり、そこが悩んだ点でした。発注推奨量を出すという機能だけで言えば、コスト的には比較的お手軽なものもあったのですが、どちらかというとカスタマイズしてくれるタイプではなく、既製品をそのまま使う形だったので、それだと実際の運用にきちんと落とし込めるかどうかが懸念材料としてありました。

最終的にDeep Predictorを選定された決め手は何だったのでしょうか?

飛鳥田様

需要予測から発注推奨量までを一つのサービスでカバーできて、実際の運用への落とし込みができるよう並走してくれるサポートがあったこと。あともう一つ大きかったのはやはり費用面ですよね。他社のように数百万から数千万円など大規模な投資判断が必要なケースとなると中々手を出しにくいと思うので。

導入時のサポート面はいかがでしたか?

飛鳥田様

サポート面は非常に充実しているなと感じました。一番最初の精度検証のところも含めて、私から色々と確認をお願いしたり、「なぜ予測結果がこうなるのか」など、相当細かく聞いたと思うのですが、丁寧に教えていただいて。導入後も色々と改善事項が上がってくるなかでも対応していただいたので、非常に良かったと思っています。
また、データのアップロード作業では、できるだけデータの前処理が必要ないようにしたかったので、その辺りもうまくAI CROSSさんの方で対応していただいて、良い形で進められたかなと思います。

そう言っていただけて、大変光栄です。現場での運用が定着するまでにどれくらい時間がかかりましたか?

飛鳥田様

定着はほぼ時間がかからなかったですね。実際にシステムを使うのは私だけで、出てきたファイルを現場に渡せば、現場は普通にいつも通り作業するだけなので、特にその辺は問題なかったです。

年間124.8時間(稼働日換算16.5日相当)の作業削減と業務の標準化を実現

導入効果として、定量的にはどのような変化がありましたか?

飛鳥田様

在庫発注業務にかけていた作業時間は、作業者4名合計で週3.8時間程度かかっていましたが、Deep Predictor導入後は週1.4時間ほどに短縮されました。
年間にすると約124.8時間の削減、稼働日換算では16.5日分ほどの削減効果が出ました。※1日7.5時間換算

約63%もの作業時間削減は、非常に大きなインパクトですね。削減できた時間で新たに取り組めるようになったことや、負担軽減の実感はありますか?

飛鳥田様

負担は当然軽減できていますね。新システムが入ってから、システム的なところとは別に、景気的にもかなり繁忙期に入ってきていて、現場が相当忙しくなってきているんです。
この作業はかなり時間を取られていた部分だったのですが、そこをかなり削減できました。その分の時間を他の業務にも充てられるようになっており、非常に効果が出ているのではないかと思っています。

以前「Deep Predictorがないと業務が回らない」とおっしゃっていただきましたが、そう感じられた背景を教えてください。

飛鳥田様

基幹システムを入れ替えたので、今までのように一点ずつ調べていく作業は、もう事実上不可能というか現実的でなくなってしまいました。Deep Predictorから処理結果を出してもらわないと、在庫管理業務自体ができない状況です。
もはや、業務を成立させるうえで欠かせない仕組みになっています。

米国拠点における業務運営イメージ ※写真はイメージです

発注業務のルーティン化・標準化が実現したことで、組織にとってどのようなメリットが生まれましたか?

飛鳥田様

作業者による発注数のばらつきがなくなっていると思いますし、各拠点での発注製品の重複などもなくなりました。経験に依存する部分がなくなったり、担当の引き継ぎなどがあっても非常に簡単になるのではないかと感じています。

引き継ぎが容易になるのは、人材の流動性が高まる時代に大きな価値ですね。今後、Deep Predictorをさらにどのように活用していきたいとお考えですか?

飛鳥田様

今、米国で製品を在庫する倉庫は、もともと5拠点すべてにあったのですが、現在は3拠点だけになっていて、これからさらに在庫を集約するような動きもあります。
ゆくゆくは、現在4名で行っているこの発注業務を、1人で全拠点分の発注ができるような形に持っていければと考えています。1人で運用できれば、さらに時間も短縮できますし、そこを目指していきたいですね。

4名の業務を1名へ集約というビジョン、ぜひ伴走させていただきたいです。同様の課題を抱えている企業のご担当者様に向けて、Deep Predictorをおすすめできる点を教えてください。

飛鳥田様

そうですね。一番は、個別の運用実態に合わせてくれる柔軟性のあるところと、システム自体が非常にシンプルな使い心地、というところですね。
あとは、入り口として一番大きいのが費用面のハードルが低いという点です。AIの専門ではない立場から見ると、「果たしてこれは費用対効果があるのか」というところをかなり慎重に調べていたつもりではありますが、数千万円など大規模な投資判断が必要なケースもあるなかで、Deep Predictorは非常に手を出しやすい。まずお試しで使ってみる、という入り方でもいいんじゃないかと思います。

ありがとうございます。「まずはお試しで使ってみる」という最初の一歩を、安心して踏み出していただけることを大切にしています。これからAIによる業務効率化に取り組まれる企業のご担当者様へ、アドバイスをお願いします。

飛鳥田様

AIのシステムを導入するときは、既存の業務内容の切り分けが必要だと思います。AIに任せるところと、人がやるところの切り分けをして、さらにAIシステム導入時のこちら側の業務を見直すというところも、ちゃんと考える必要がある。
言い方は少し難しいですが、今まで人でやっていたところを、ある程度「捨てる」というか、諦めるところの見極めも必要なんじゃないかな、と感じました。

「捨てる」という見極めは、非常に示唆に富んだ視点ですね。最後に、IKO様としての今後のビジョンや、AI活用を含めた取り組みについてメッセージをお願いします。

飛鳥田様

最近、人手不足の問題があるじゃないですか。採用難も常態化してきていて、企業にとって業務の見直しや効率化というのは、もう待ったなしというか、絶対にやらなければいけないところになってきていると感じます。
AI活用は決して簡単ではなく、実際の運用への落とし込みはやはり難しいのですが、一方で、企業としてはもはやAIと無関係ではいられなくなってきている、とも感じます。
アメリカは日本に比べても、新しいことにチャレンジするうえで非常に良い環境だと思いますので、我々としてもAI CROSSさんの協力を得ながら、仕事に新しいものを積極的に取り入れていきたいと思っています。

飛鳥田様、本日は貴重なお話をありがとうございました。今後も精一杯サポートしてまいります!