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2022.5.16

レコメンドエンジンのビジネスでの使い方とは?導入時のポイントも解説

顧客に合わせた提案を可能にする「レコメンドエンジン」は、ビジネスでどのように活用できるのでしょうか。

本記事では、レコメンドエンジンのビジネスでの使い方や、ECサイト以外の活用例、導入するメリットからポイントまで解説します。

レコメンドエンジンの概要とビジネスでの使われ方

レコメンドエンジンについてなんとなくのイメージは持っていても、具体的にどのように活用できるのか明確ではない方も多いのではないでしょうか。

レコメンドエンジンのビジネスでの使い方や活用方法をイメージしやすくするために、まずは、レコメンドエンジンの基礎知識から解説します。

​​ユーザーにあわせた提案が可能になる「レコメンドエンジン」とは?

レコメンドエンジンとは、名前の通り「レコメンド(おすすめ)」をするための装置です。ECサイトや自社サイトに訪れたユーザーに対して、そのユーザーの興味関心が高そうな商品やコンテンツをおすすめする機能やツールのことを指します。

レコメンドエンジンの仕組みについての詳細は、「レコメンドエンジンの仕組みと作り方とは?主な7種類のAI (機械学習)アルゴリズムを解説」からご確認ください。

レコメンドエンジンのビジネスでの事例

レコメンドエンジンは、Amazonが導入したことにより有名になりました。今では、楽天市場やZOZOTOWNなどをはじめとしたオンラインショッピングモールに多数導入されており、実際に目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。

参照:Amazon

実際に、Amazonでスマホケースのページを開くと、一緒に購入されている商品として保護フィルムの購入も提案したり、関連する商品を表示し、ユーザーに多くの魅力的な選択肢を与えています。

これらの提案がされることにより、類似する商品を簡単に確認できます。
本来購入予定ではなかった商品を発見したり、同時購入を促すことができるのです。

また、近年ではECサイト以外でもコンテンツサイトやニュースサイトでもレコメンドエンジンが活用されています。

引用:isuta

ユーザーが閲覧したコンテンツと関連するコンテンツや興味のあると思われるコンテンツをを表示させることで、より多くのページの閲覧を促せます。

レコメンドエンジンをビジネスで導入する5つのメリット

レコメンドエンジンをビジネスに導入するメリットは以下の5つです。

  • 既存顧客のアップセル・クロスセルが可能になり平均購入単価、購入頻度が向上する
  • 顧客体験の最適化によりLTVを向上させる
  • サイトへの滞在時間が長くなる
  • マーケティング施策の検討に活かせる
  • 新規顧客獲得コストを削減できる

それでは具体的に見ていきましょう。

【メリット1】既存顧客のアップセル・クロスセルが可能になり平均購入単価、購入頻度が向上する

レコメンドエンジンにより、ユーザーが自分自身では見つけていなかった商品やコンテンツを提案することができます。より高額な商品へのアップセルや、関連商品の同時購入のクロスセルが可能になるのです。平均購入単価や購入頻度の向上が見込めます。

【メリット2】顧客体験の最適化によりLTVを向上させる

商品やコンテンツ数が膨大な場合は、顧客がすべての商品を自ら探すことが難しいケースも多々あります。

レコメンドエンジンを導入すると、以下のデータを元にユーザーに最適な提案をしてくれます。

  • ユーザーが検索しているキーワード
  • 閲覧している商品やコンテンツ
  • 購入履歴
  • 実際に同じ商品を購入した人が合わせて購入しているもの

自分自身では発見できなかった魅力的な提案により、顧客体験が向上します。
その結果リピート利用に繋がり、LTVの向上が期待できます。

【メリット3】サイトへの滞在時間が長くなる

レコメンドエンジンによりユーザーにとって魅力的なコンテンツを提示できるようになります。
ユーザーは新たなコンテンツを確認するため、サイトの滞在時間も長くなります。

引用:ECのミカタ

Fanplayr CEOのSimon Yencken氏とイタリアのボッコーニ大学の共同研究によると、サイトの滞在時間が長いほど、CVRも高まっていることがわかっています。

ECサイトにおいて、滞在時間が長いことは、顧客がサイト内で十分に比較検討を行ったとの指標になりえるでしょう。

【メリット4】マーケティング施策の検討に活かせる

レコメンドエンジンを活用する際には、システム内にデータを蓄積することになり、より具体的にユーザーの行動や嗜好を把握できるようになります。
ペルソナが明確になり、マーケティング施策にも活かせます。

例えば、Aを購入した人は、Bも合わせて購入していることが多いと判明した場合、AとBの商品をセット販売するキャンペーンを行うなど、より顧客のニーズにあった刺さる施策が検討できます。

【メリット5】新規顧客獲得コストを削減できる

レコメンドエンジンにより、顧客にとって魅力的な選択肢を提示できることで、初回からでもCVに繋がりやすくなります。新規顧客の獲得にも繋がりやすく、新規顧客獲得コストの削減にも繋がります。

レコメンドエンジンをビジネスで使うときに知っておきたい注意点

ビジネスに活用するメリットが大きいレコメンドエンジンですが、

  • 提案できる商材数が少ないと効果が小さいこと
  • 顧客やサイトのデータが少ないと精度が低くなること

の2点に注意が必要です。以下で詳細を解説します。

提案できる商材数が少ないと効果が小さい

レコメンドエンジンは、レコメンドできる商材数が少ないと、提案できる商品が画一化されてしまうため、顧客にとって魅力的な提案ではなくなってしまいます。

ユーザーが自らすべての商品を確認できる程度の商材数しかない場合は、効果を発揮しにくいです。

顧客やサイトのデータが少ないと精度が低くなる

レコメンドエンジンには、関連する商品をレコメンドしたり(コンテンツベース)、一定のルールに沿ってレコメンドしたり(ルールベース)する方法もありますが、実際の顧客の行動や購入履歴のデータを活用して提案する仕組み(アイテムベース、ユーザーベース)を使うことで、より効果が見込めます。

そのため、サイトを開設したばかりで顧客や行動・購入に関するデータが少ない場合は、精度が低くなります。より精度を高めたい場合は、データを蓄積する必要があることを覚えておきましょう。

レコメンドエンジンを選ぶときの3つのポイント

レコメンドエンジンを活用する際には、自社サイトにツールを導入することが一般的です。レコメンドエンジンを選ぶときのポイントは以下の3つです。

  1. 自社のサイトにそもそも導入できるのか確認する
  2. ABテストやレポートなどの機能があるのか確認する
  3. 課金形態とコストを確認する

詳細を以下で解説します。

【ポイント1】自社のサイトにそもそも導入できるのか確認する

ECサイトにおいて、ショッピングカートASPを活用している場合はレコメンドエンジンが利用できないケースもあります。システム的に導入可能なのかどうか確認するところから始めてください。

アクセス数やコンバージョン数があまりにも少ない場合は、レコメンドエンジンを導入しても効果が薄い場合もあります。導入したいツールの導入基準なども確認するとよいでしょう。

【ポイント2】ABテストやレポートなどの機能があるのか確認する

レコメンドエンジンは導入して完了するのではなく、継続的に運用することでより効果を発揮します。導入するツールにABテストやレポート作成機能などの効果測定をしやすい機能があるのかも確認しておきましょう。

【ポイント3】課金形態とコストを確認する

機能が増えるにつれコストもかかります。自社に必要な機能を見極めて、まずは最低限必要な機能があるものから始めるといいでしょう。

レコメンドエンジンにデータを蓄積することも踏まえ、後から機能追加できるものを選びましょう。

レコメンドエンジンの大半は閲覧数を元に課金されます。閲覧数が多い場合は、サイトに表示されている金額よりも多くなるため、あらかじめ自社に導入した場合の金額を把握しておくか、見積もりを取っておくと安心です。

レコメンドエンジンの使い方を知って自社のビジネスに活用しよう

レコメンドエンジンは、顧客にとって魅力的な選択肢を提示することで、顧客体験の向上やLTV、CVRの向上が見込める魅力的な仕組みです。

ECサイトだけでなく、コンテンツを提供しているサイトであれば導入が可能なため、本記事を参考に自社のサイトへのレコメンドエンジンの導入可否や、導入時の効果を検討してみてはいかがでしょうか。

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