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2022.9.20

最適なレコメンドエンジンを見つけよう!各社9選を徹底比較

自社におけるeコマースビジネス発展のカギを握るDX時代の重要な技術が、レコメンドエンジンです。AIや機械学習と関連する領域の技術で、今後益々各社の利用が増えていくと見込まれています。現在世に出ている代表的なレコメンドエンジンをさまざまな切り口で比較してみましたのでご覧ください。

【レコメンドエンジンとは】

レコメンドエンジンは企業のWEBサイトにおけるEコマースやサブスクリプションビジネスなどで活用されています。
サイトを訪問した人に対して「あなたが興味をもつ商材を用意しています」ということを伝えるための技術です。

大きなメリットとしては以下の通りです。

  • 新規訪問者が効率よく見たいものにたどり着ける
  • メイン商品周辺のクロスセルが増加する
  • 消耗品や買い替えの時期にビジネスチャンスを逃さない
  • 戦略的に販売したい注目商品をクローズアップできる

実際にレコメンドエンジンが何の情報からレコメンドを発信するのか見ていきましょう。

  • ランキングレコメンド

クリック回数やコンバージョン(CV)数、ページ閲覧回数(PV)などの頻度を訪問者からの人気に置き換える手法です。

  • 行動履歴(協調フィルタリング)

「この商品を買った人はこんな商品も購入しています。」に代表される他の訪問者がどのような嗜好を持つか、によって提示されます。

  • 検索キーワード入力を利用したレコメンド

欲しい商品のキーワードを検索したユーザーに対して完全一致の情報だけでなく、派生する関連商品の提示を行います。検索したい商材そのものだけでなく、クロスセルの効果も見込めます。

●画像や閲覧カテゴリから類似商品を表示

検索キーワードレコメンドに似ています。画像から商材を認識し、類似商材を表示可能します。顧客が求める好みの周辺を提示することでクロスセルやアップセルを見込みます。

【レコメンドエンジン選択時に確認すべきポイント3点】

世間の評価が高いレコメンドエンジンを採用したが、自社の運用には適さなかったというケースが多々あります。
最適なレコメンドエンジンを選択するために、以下の3つのポイントを抑えましょう。

●自社の販売商材範囲とレコメンドエンジンの相性

前掲の通り、レコメンドエンジンがレコメンドする切り口は大きく数種類に分類されます。検索キーワードから類似のものをレコメンドするエンジンは単一のアイテムをたくさん置くアパレルや宝飾品などの専門店に最適。逆にランキング形式のレコメンドエンジンであればECポータルサイトのように多様な商材を1つのWEBサイトに集約させている場合に向いています

●ECサイトや既設ITシステムとの接続可否と連携親和性

多数あるレコメンドエンジンですが、比較検討が必要なのはレコメンド機能だけではありません。実装したWEBサイトが要求する技術仕様に対応可能か自社が保有する既設ITシステムとのデータ連携が容易であるか、などの確認が必要です。社内的に望ましいデータ連携ができなくては、レコメンドエンジンを実装する効果は下がることでしょう。

●導入後のレコメンド性能向上のための調整機能

ABテストは2つのサンプルを比較して実際にもう一方より多くクリックされるビジュアルを研究するデータ検証などでレコメンドエンジンをチューンアップする基礎的な手法です。また、レコメンドエンジンの自動提示によるコンバージョン率を見て類推内容をより効果的な内容に修正するなど、自動で精度を向上する仕組みを持つツールをおすすめします。

【おすすめのレコメンドエンジン9選】

●大規模ECサイト向けレコメンドエンジン4選

・Karte

  • 実績JTB、HIS、三菱地所など大手企業で実績多数だが社数は非公表
  • 機能:顧客ごとのサイト訪問時の実行動を詳細かつ定量的に確認できる「セッションリプレイ」機能など先進的なソリューションを用意。レコメンドエンジンというよりレコメンドエンジンを含めた総合的なCXソリューションという印象
  • 価格:運用や改善を含めて行ってくれるパッケージ方式。
    月額10,000円固定+成果型の課金(顧客コンバージョン成果連動)

・さぶみっとレコメンド

  • 実績東急ストアなど1700社以上の導入実績
  • 機能:PV・CVレコメンド、ランキング、協調フィルタリング、カート内商品レコメンドなど総合的なレコメンドが可能
  • 価格:初期費用99,000円、39,000円~/月
  • URL https://www.submit.ne.jp/recommend

・Rtoaster

  • 実績導入企業350社以上、DMPソリューションとして「ITr Review Grid Awardで3期連続でAwardを受賞
  • 機能:AI開発を得意とし、14年以上の実績があるRtoaseterにはレコメンドエンジンとしての基本であるルールに沿ったレコメンドに加えて、ノウハウの詰まった個別自動レコメンド
  • 価格:要お問い合わせ
  • URL https://www.brainpad.co.jp/rtoaster/

・デクワス

  • 実績:実績社数公開無し
  • 機能:独自のネーミングのレコメントエンジンだが実質「ルールベース+協調フィルタリング」によるハイブリッド型レコメンドを実装。
  • 価格:初期費用500,000円、月額費用100,000円~
  • URL https://deqwas.com/service/reco/

●専門商材サイトや小規模WEBショップ向けレコメンドエンジン3選

・NaviPlusレコメンド

  • 実績:導入実績500社以上
  • 機能:ルールベースレコメンド+協調フィルタリングなどを組み合わせられるハイブリッド型レコメンドが可能。
  • 価格:初期費用200,000円、月次費用100,000円~
  • URL https://www.naviplus.co.jp/

・パーソナライズドレコメンダー

  • 実績:200サイト以上の導入実績
  • 機能:ハイブリッド型レコメンドエンジンで「ロングテール」と呼ばれるあまり売れていない製品のテコ入れを行う機能を用意。   
  • 価格:1サイト50,000円~
  • URL http://recommend.appirits.com/

・b→dash

  • 実績:クレディセゾンや阪急阪神百貨店、ダスキンなどの大手企業からベンチャー企業まで多数、実績数は非公表。
  • 機能「簡単に使える」ことに重きを置いている印象。SQL言語を使わず、ノーコードで設定可能。レコメンド実現のためのテンプレートを多数用意。
  • 価格:要お問い合わせ
  • URL https://bdash-marketing.com/

●低価格でASP型のECサイトと接続したい!レコメンドエンジン2選

・コンビーズレコ

  • 実績:実績社数開示なし
  • 機能:ルールベースのレコメンド中心だが、レコメンド機能としてメール送信による顧客アプローチを得意としている。コストは業界でも上位レベル。
    連携できるECサイトも大手企業を一通り網羅。
  • 価格:月額39,800円+レコメンドメール送信数課金+顧客のクリック数課金
  • URL https://reco.combz.jp/

・おてがるレコメンド

  • 実績:実績者数表示なし
  • 機能:ルールベースのレコメンドメイン+メール送信機能が利用可能。コンビーズレコ同様に大手ECサイト企業との連携は大多数のものが可能。
  • 価格:初期費用 33,000円、月額料金 50万PV 22,000円
  • URL https://www.otegaru-recommend.com/

用途別にレコメンドエンジンツール9選をご紹介してきました。
先日Aismiley社がAIレコメンドエンジンのカオスマップを公開しています。業界の全体像をイメージするのに有用だと思いますのでURLをご紹介しておきます。
https://aismiley.co.jp/ai_news/ai-recommend-engine-chaosmap-2020/
出自:Aismiley社AIレコメンドエンジンカオスマップ

【レコメンドエンジンの活用でWEBビジネスを活性化しよう】

レコメンドエンジンはECサイトの成功が企業にとって重要な現在において、貴重なITツールとなりつつあります。
レコメンドエンジン採用選定のポイントは以下の2つです。

  • 自社の商材にフィットするレコメンドができること
  • 既存のITシステムと連携しやすいこと

日々技術革新が進む中、レコメンドエンジン選定のための比較情報としてご活用ください。

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