2段階認証で活用される機会の増えているSMS。
さまざまな場面で役立つSMSですが、利用者に送る文面をどう書けばよいか、お悩みの方も多いのではないでしょうか。

SMSによる2段階認証の通知文は、慣れればけっして難しいものではありません。
この記事では例文や注意点を解説しながら、どんな文章を書けばよいか解説します。

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【2段階認証にSMSが適している理由】

Webを活用したサービスが広まるにつれて、2段階認証の重要性も多く知られるようになりました。
2段階認証にはさまざまな方法がありますが、SMSを用いた認証には以下の特徴があります。

  • モバイル回線(携帯電話やスマートフォン)を契約した端末でないと受信できない
  • 多くの人はモバイル回線を保有し、SMSを受け取れる
  • モバイル回線を契約する際には、本人確認の工程が必須
  • モバイル回線の保有にはコストがかかるため、1人で多数の回線を持つことは困難

これらの点から、SMSは2段階認証に適したサービスです。
実際に多くのサービスがSMSを用いて本人確認を実施し、セキュリティの強化に役立てています。

なお、SMS認証のメリットについての詳細は「[初心者必見]ショートメッセージサービス認証とは? 電話番号で本人認証する必要性やメリットを徹底解説」記事をご参照ください。

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【SMSを用いる2段階認証は2種類に分かれる】

SMSを用いる2段階認証には、大きく分けて以下の2種類があります。

  • 4~8桁の数字を通知する
  • 専用のリンクを添付する

どちらも、利用できる期限が設定されています。
それぞれの方法を、留意すべきポイントも交えて確認していきましょう。

●数字を通知する

2段階認証で多く用いられている方法には、4桁~8桁の数字を利用者のモバイル端末(携帯電話やスマートフォン)に送信する方法が挙げられます。

サービスによっては、2段階認証のことを「SMS認証」と呼ぶ場合もあります。
また、SMSで送られる数字は、以下のような呼び方がされています。

  • 確認コード
  • 認証コード
  • ワンタイムパスワード

利用者はSMSの受信後、指定された箇所に数字を入力して手続きを進めます。
これには、利用者にとってひと手間かかるというデメリットがあります。
一方で、数字を知っている方しか正しく入力できないため、本人が手続きしていることの確認に有効です。

●リンクを添付する

リンクを添えたSMSの送付も、よく用いられる方法です。
受信者はワンクリックするだけで手続きが完了するため、簡単に手続きを済ませられるというメリットがあります。
もちろん、数字の入力を間違えるなどのトラブルも、この方法では発生しません。

ただし、リンクを添付する際には注意すべき点があります。
それは、受信者がリンクをクリックすると、認証が完了するということ。
本文の中に「身に覚えがない場合はクリックしない」旨の注意喚起を記しておくとよいでしょう。

自ら申し込みを行なった人であれば、リンクが送られてくること、またリンクのクリックで認証が完了することは想定内の挙動です。
一方で、何もしていないのにリンクが送られてきた場合には、リンクのクリックにより意図せぬままサービスに登録させられる、契約が結ばれるといった不利益をこうむりかねません。

リンクを添付する際に注意書きも添えることで、意に添わぬ登録や契約を防止できます。
これは、自社の企業価値を守るとともに、問い合わせ対応の負荷を下げることにもつながります。

【用途別・2段階認証を目的としたSMSの例文】

2段階認証を目的としたSMSは、さまざまな手続きに用いられます。
ここからは7つのケースに分けて、代表的な例文と作成のポイントを提示します。
「どのようにSMSを書けばよいかわからない」という方は、ぜひ参考にしてください。

●その1:新規登録

新規登録に2段階認証を用いることは、本人確認をするうえでとても重要です。
メッセージの例を確認していきましょう。

 ・例文

○○○○より、認証コードをお送りします。以下の番号を入力し、手続きを進めてください。
認証コード: 123456

有効期限:2021年12月23日5時26分
発行元:AI CROSS

 ・作成のポイント

新規登録は、これからユーザーとなる方との最初の接点です。
操作に不慣れな方も多いでしょう。
そのため、簡潔さを損なわない範囲で、ていねいに記載すると親切な印象を与えます。
また、見やすく分かりやすい表記を心がけましょう。

●その2:ログイン

ログインの際にも、2段階認証はよく使われます。
2段階認証を行うことで最初の段階で不正利用を防止し、利用者・運営会社双方のダメージを防げられます。
メッセージがどういったものになるか、例を確認していきましょう。

 ・例文

○○○○へのログインを進めるには、以下の認証コードを入力してください。
認証コード:357912

有効期限:2021年12月23日14時29分
発行元:AI CROSS

 ・作成のポイント

新規登録と異なり、ログインは毎回行うものです。
あまりくわしく書くと、わずらわしく感じられるかもしれません。
必要事項を短く、簡潔に記すことが重要です。

●その3:送金手続き

送金手続きは、利用者の資産を減らす操作です。
操作する人が間違いなく利用者本人か、チェックしなければなりません。
メッセージの内容を確認していきましょう。

 ・例文

○○○○の送金手続きには、以下の認証コードを入力してください。
認証コード:743895

※送金しない場合、身に覚えがない場合は、手続きを進めず本メールを破棄してください。

有効期限:2021年12月23日12時52分
発行元:AI CROSS

 ・作成のポイント

送金手続きの場合は、SMS本文中に「このメッセージは、あなたの資産を減少させる『送金手続き』に関係します」という趣旨を含める必要があります。
これにより、受信者に対して「これから送金するのだ」という意識を持ってもらえる効果があります。

これに対して、「やっぱり送金をやめる」という場合もあるでしょう。
本人が手続きしていないにも関わらず、SMSが送信されるケースもあります。
その場合の対応も記しておくと、利用者に対して不安な思いをさせずに済みます。

●その4:特典への交換手続き

特典への交換手続きは、利用者が今まで貯めたポイントなどの資産を取り崩し、現金や賞品などに交換することを指します。
その点では送金手続きと同様であり、ポイントサイトなどでSMSによる認証がよく用いられます。
例文と作成のポイントを確認していきましょう。

 ・例文

○○○○の特典交換手続きには、以下の認証コードを入力してください。
認証コード:98765432

※手続きを中止する場合、身に覚えがない場合は、手続きを進めず本メールを破棄してください。

有効期限:2021年12月23日20時42分
発行元:AI CROSS

 ・作成のポイント

送金手続きと同様、特典への交換手続きの場合も、SMS本文中に「このメッセージは、あなたの資産を減少させる『特典の交換手続き』に関係します」という趣旨を含める必要があります。
手続きを中止する場合や、身に覚えがない場合の対応も記しておくと親切な印象を与えます。

●その5:登録内容の確認や変更

登録内容には、ユーザーの個人情報が含まれている場合も多いもの。
2段階認証により、操作する方が確実に本人なのかどうか、チェックしたいケースも多いでしょう。
ここでは「確認」と「変更」に分けて解説します。

 ・登録内容を表示する場合

登録内容を他人に読まれること自体が重大なリスクとなる場合は、登録内容を確認する時点で2段階認証を行う必要があります。
文例と作成のポイントをみていきましょう。

  -例文

○○○○の登録内容の表示には、以下の認証コードを入力してください。
認証コード:79516348

※身に覚えがない場合は、本メールを破棄してください。

有効期限:2021年12月23日4時36分
発行元:AI CROSS

  -作成のポイント

登録内容を表示するためにSMSを使う場合は、以下の3点を明記することが必須になります。

  • 対象のサービス名
  • 登録内容を表示するための手続きであること
  • 認証コード

目的を明示することで、利用者に安心感を与えることができます。

 ・登録内容を変更する場合

登録内容を変更する手続きは、利用者の本人確認に関わる重要なポイントなので、2段階認証がよく使われます。
例文と作成のポイントを確認していきましょう。

  -例文

○○○○の登録内容を変更するためには、以下の認証コードを入力してください。
認証コード:74693241

※身に覚えがない場合は、手続きを進めず本メールを破棄してください。

有効期限:2021年12月23日17時11分
発行元:AI CROSS

  -作成のポイント

登録内容の変更手続きでは、変更対象のサービスを明記することが必須です。
その上で、認証コードを記載しましょう。
発行元の企業名も記載すると、信頼性が高まります。

●その6:パスワードの再発行

パスワードは、本人確認を行なううえで重要なキーワードです。
「忘れた」などの理由で再発行の申し出を受けた場合は、本人からの申し出かどうか厳重にチェックしなければなりません。
その確認において、SMSは有効です。
文面と作成のポイントをみていきましょう。

 ・例文

○○○○のパスワードを再発行するためには、以下の認証コードを入力してください。
認証コード:743895

※パスワードがわかっている場合、身に覚えがない場合は、手続きを進めず本メールを破棄してください。

有効期限:2021年12月23日22時22分
発行元:AI CROSS

 ・作成のポイント

利用者にとって、パスワードの再発行は重要な意味を持ちます。
もし、悪意ある人間にパスワードを再設定された場合は、サービスを勝手に使われかねません。
預貯金など財産が絡む場合は、資産を失う恐れもあります。

そのため、パスワード再発行の通知であることを明記しましょう。
もし、パスワードを知っている場合には、そのまま手続きを進めるとパスワードが変わってしまうので、手続きを進めない旨の注意喚起も必要です。

●その7:購入済みチケットのダウンロード

サービスによっては、チケットなどをダウンロードする際に本人確認を求める場合もあります。
転売で得たチケットを使わせない対策は、代表的な例です。
文例と書き方を解説していきましょう。

 ・例文

ダウンロードに必要な番号は、976456です。

有効期限:2021年12月23日16時42分
発行元:AI CROSS

 ・作成のポイント

「ダウンロード」という行為は、日常で頻繁に行うものではありません。
操作する人は何をダウンロードしているかわかっているので、あえて「チケットのダウンロード」と書かなくてもよいでしょう。
もちろん、目的をしっかり明記してもかまいません。

【SMSで2段階認証の通知文を作る際の注意点】

SMSで2段階認証の通知文を作成する際には、注意しなければならないポイントが4つあります。
いずれも、サービスとして信頼を得るうえで重要なものになります。
それぞれのポイントを、詳しく確認していきましょう。

●2段階認証を要求する手続きの選定を慎重に行なう

2段階認証を活用する場合は、どの手続きに適用するか、事前によく検討することが必要です。
よく使われる手続きには、以下のケースが挙げられます。

  • 新規登録
  • ログイン
  • 特典への交換や送金など、資産を減らす手続きを行う場合
  • 登録内容やパスワードを変更する場合

重要な情報を扱い、流出した際の被害が大きくなるサービスの場合、2段階認証を要求する手続きは必然的に増加します。
そのため、一律に「この手続きに導入すべき」とはいえません。

選定するうえで重要なことは、顧客の利便性や保全すべき情報とのバランスです。
この点も加味して、どの手続きに2段階認証を要求するか決めましょう。

●文面は2段階認証の通知に特化する

SMSで送信する文面は、2段階認証の通知と、必要な情報の提供に特化することをおすすめします。
必要な情報の提供に特化することで文面がシンプルになるため、受信者も読みやすくなり、ひとめで情報が分かるというメリットがあるからです。

プロモーションなどの宣伝は、事業者としてつい含めたくなるものですが、宣伝の内容を含めると、SMSの文面が長くなるというデメリットが生まれます。
また、特定電子メール法の規制を受けることにも留意しなければなりません。
自社のイメージダウンを防ぐためにも、目的を絞った文面を作成し、送付するようにしましょう。

●発行元を明記する

メッセージの発行元は、かならず明記しましょう。
本文に記すことで企業としての信頼感が増し、不要な問い合わせを防げます。

たとえば、以下のメッセージが届いた場合、受信者はどこからのメッセージなのか判別がつきません。

ログインに必要な番号は、123456です。

「SMSが届かない」と思われ、問い合わせが多く寄せられる可能性があります。
それだけでなく、差出人不明のメッセージとして、破棄されてしまうかもしれません。

このような事態は、以下のように発行元を記すことで解決できます。

ログインに必要な番号は、123456です。発行元:AI CROSS

ひと言付け加えるだけで、問い合わせに対応する手間を省くことができます。
サービスを安心して活用してもらうためにも、発行元を明記しましょう。

●有効期限を明記する

SMSで2段階認証の通知文を送った後、多くの人はすぐに手続きしてくれることでしょう。
しかし、全員が迅速な対応を行なうとは限りません。
以下のように、SMSの送信から手続きまで時間がかかることも想定されます。

  • トイレに行きたくなった
  • 急な来客の対応を行った
  • 電話がかかってきて、対応に時間を要した
  • トラブルが発生し緊急対応を行った

上記のケースでは、SMSの送信後、しばらくたってから手続きを再開することになります。
その際に期限切れとなっていることがわかると、顧客の不満につながりかねません。

顧客の不満を生まないためには、SMSの送信時にあらかじめ有効期限の日時を明記することがおすすめです。
期限が長ければ、気持ちに余裕を持って手続きできるでしょう。
また、期限が10分など短い場合は急いで手続きするか、再度発行するかといった選択もできるので、安心感につながります。

【例文を参考にして2段階認証にもSMSの積極的な活用を】

そもそも、SMSは「短く要件だけを伝えることが望ましい」という特徴を持っています。
手紙などのような時候のあいさつも不要であることに加えていきなり本題に入ることが推奨されています。

「必要事項だけを書けばよい」という観点で考えると、2段階認証に用いるSMSのメッセージの考案も難しくありません。
本記事で紹介した例文や注意点、盛り込むべきポイントをもとに、文面を考えましょう。
貴社の信用と資産を守るためにも、SMSの積極的な活用をおすすめします。

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