ピープルアナリティクスとは?メリット・デメリットと採用への活用方法を解説

人事担当者の方であれば、ピープルアナリティクスという言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。
ピープルアナリティクスとは、人事領域の様々なデータを分析し、定量的な判断を行うための技術です。
ここでは、ピープルアナリティクスを人事領域で活用するメリットやデメリット、人材採用への活用方法について解説します。

【ピープルアナリティクスとは?言葉の意味や定義を解説】

●ピープルアナリティクスとは?

ピープルアナリティクスとは、従業員の行動データや人事領域のデータなどを集めてビッグデータ化し、分析する仕組みのことです。
人事領域における意思決定精度向上や、生産性アップ、従業員満足度改善などがピープルアナリティクスの代表的なゴールとなります。
AIや機械学習が搭載されたITツールが身近なものになったことに伴い、人事施策の一環として取り入れる企業が増加中です。

●なぜピープルアナリティクスが重要視されているのか?

従来の日本的な人事の傾向として、人事担当者の勘や経験に基づいた、主観的な判断が強くなりがちな側面があります。
それにより、本人の適性やインサイトと、企業・職場環境のミスマッチが発生しやすい状況が続いていました。
一方ピープルアナリティクスでは、様々なデータの収集・分析により、従来の人事手法では見えにくかった深層部分まで定量化できます。
このように公平かつ効率的な人事領域の意思決定を可能にしたことが、ピープルアナリティクスが注目されている理由です。

なお、このピープルアナリティクスは2006年頃にGoogleが人事領域のデータ分析活用をスタートさせたことが起点とされており、現在の活用方法もGoogleの指針を元にしたものが散見されています。
Google re:Workというページにて詳しい説明がされておりますので、一からピープルアナリティクスを学びたいという方はぜひとも参考にされてみてください。

参考リンク:https://rework.withgoogle.com/jp/subjects/people-analytics/

【ピープルアナリティクスの分析対象となるデータとは?】

ピープルアナリティクスは様々なデータを収集・分析する技術であるのは説明した通りです。
ここでは、分析対象となる4つのデータをより具体的に解説します。

●人材データ

ピープルアナリティクスの最も基本的な要素となるデータです。
従業員の年齢・性別・所属部署などのデータに加え、過去の評価歴や保有しているスキルなども収集対象となります。

●アクティビティデータ

従業員の行動をモニタリングして得られるデータです。
どこでどんな人と会っているか、勤務中にどれくらい自席にいるかなどが対象となります。
センサー付きのウェアラブル端末を活用し、心拍数や体温なども計測するケースもあります。

●デジタルデータ

会社用のパソコンやスマートフォンの利用から抽出されるデータです。
メールやチャットツールの利用状況や、電話の通話履歴などが対象となります。

●オフィスデータ

会社の設備やライフラインがどのように活用されているかをモニタリングして得られるデータです。
会議室や休憩室、プリンタ複合機の利用状況なども分析対象となります。

【ピープルアナリティクスの活用によるメリット・デメリット】

●ピープルアナリティクスの活用によるメリット

・タレントマネジメントを推進できる

タレントマネジメントとは、従業員の持つリソースを最大限活用し、パフォーマンスの向上を促すマネジメント手法です。

タレントマネジメントについて、詳しく知りたい方は下記の記事を参照してください。

・従業員満足度が向上する

ピープルアナリティクスの活用により、公平で定量的な人事領域の意思決定を下すことができます。
根拠がない属人的かつ主観的な評価や配置転換が減ることで、従業員が納得して業務に取り組める職場環境を実現できます。
従業員満足度が改善されることで、パフォーマンスの向上を期待できるでしょう。

●ピープルアナリティクスの活用で想定されるデメリット

・データ活用に知見がある人事担当者が必要になる

ピープルアナリティクスは社内の様々なデータを収集・分析できる仕組みです。
一方、どのデータをどう活用するかは、またそれをもとに最終的にどういったアクションをとるかは、最終的に人間の判断となります。
ピープルアナリティクスのメリットを最大限享受するためには、データ活用にある程度習熟した担当者がいることが望ましいです。

・データ収集の過程において、従業員が息苦しさを感じてしまう可能性がある。

行動データやデジタルデータは、プライバシーの線引きが難しいセンシティブな領域となります。
従業員の感情的な部分に配慮してデータ収集しないと、精神的に大きなストレスを与えてしまうリスクも考えられます。

・機微な情報を取り扱う仕組みであるため、厳格な情報管理を徹底する必要がある。

個人情報を取り扱う以上、プライバシーへの配慮だけでは不十分です。
特に社内のデータの分析や活用といった要素を外部に委託する場合などには、情報管理について徹底しておく必要があるでしょう。
人事や労務などの部署のみならず、情報セキュリティ、法務、知財などと連携をとりながら環境整備を進めていくことが重要です。

【ピープルアナリティクスは人材採用にどのように活用できるか?】

ピープルアナリティクスは既存従業員のタレントマネジメントだけでなく、人材採用にも活用することが可能です。
言い換えると、採用希望者の中から自社と相性が良く、高いパフォーマンスを発揮しやすい人材を選ぶのにも利用できるということです。
加えて、既に採用した人材を、最適な部署に配属させるのに役立てることも可能です。
具体的なデータ分析手法の事例を下記に紹介します。

●ハイパフォーマーのピープルアナリティクス分析が人材採用に有効に働く

まずは新規人材を採用する部署で、既に業務にあたっている従業員のうち、特に高いパフォーマンスを発揮している人材を抽出します。
そして、その人材のスキルやインサイトを含め、様々な共通点と傾向を見出していきましょう。
さらに、それらのハイパフォーマーの入社当時のデータが既にあるのであれば、その情報も併せてモニタリングし、傾向を明確化します。
上記の手順にてデータ分析を進めていく事で、採用希望者の中から高いパフォーマンスを発揮しやすい人物を探ることが可能です。

●新卒採用にピープルアナリティクスを導入した事例【荏原製作所】

ポンプ製造メーカーである株式会社荏原製作所は、2021年12月に新卒採用にピープルアナリティクスを導入したとのニュースリリースを配信しました。

URL:https://www.ebara.co.jp/corporate/newsroom/release/company/detail/1199901_1673.html

概要としては、応募者の属性情報と適性検査データをもとに人材を見える化し、幅広い人材採用に活用しているとのことです。
今後は新卒採用の枠を飛び越え、活用の幅を広げていく見込みとなっているため、引き続き参考になる事例が蓄積されるかもしれません。

【ピープルアナリティクスで人事データの有効活用を】

ピープルアナリティクスは大企業を中心に、HR領域において徐々に活用が広まってきている仕組みです。
従来の人事手法では達成できなかったことが、スムーズに解決できる可能性を秘めているといえるでしょう。

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