マネジメント能力の3つの種類とは?管理職が身につけたい15のスキル一覧を紹介

マネジメントに必要な能力は大きく分けて「課題」「人」「専門性」の3種類あります。本記事では、その中でも特に重要な15のスキルを紹介します。

マネジメント能力を向上するために今日から実践できる3つの方法を解説するのでぜひ参考にしてください。

【マネジメント能力とは?リーダシップとの違い】

「マネジメント能力」とは、経営資源である「ヒト・モノ・カネ」を管理する能力のこと。特に管理職にとっては重要な能力のひとつだと言われています。

一方、マネジメント能力と混合されやすい「リーダーシップ」とは、チームメンバーや部下を統率する力です。経営資源でいうと、「ヒト」が対象です。

【マネジメント能力の3つの種類別、15のスキルを紹介】

「マネジメント能力」は大きく分けて、「課題」「人」「専門性」の3種類に分類されるスキルから成り立ちます。

それぞれの種類ごとに、マネジメント能力を構成する15のスキルを紹介します。

●1.課題に対する能力

マネジメント能力のうち「課題」に対する能力では、課題を発見するための分析力から、解決するための実行力までが求められます。

特に重要な5つのスキルを紹介します。

  • 情報収集・現状把握能力
  • 分析力
  • 業務遂行力
  • プロジェクトマネジメント力
  • 思考力

・情報収集・現状把握能力

課題を正確に把握するためには、情報収集を行い、現状を把握することが重要です。物事を一側面から判断するのではなく、多角的に考える視点が求められます。

・分析力

さまざまな事象から課題になっている原因を把握するためには、「分析力」も重要です。物事を多角的に調査し、分類していくことが求められます。

・業務遂行力

任された業務を最後まで確実にやり遂げる「業務遂行力」は、プレイヤーだけでなく、マネジメントでも重要です。

特にマネジメントをする立場になると、最初から最後まで自分ひとりだけで担当するのではなく、部下やチームメンバーに業務を切り出すこともあります。進捗管理もしながら業務を遂行する力が求められます。

・プロジェクトマネジメント力

プロジェクトを円滑に進めるために重要な「プロジェクトマネジメント力」。品質・予算・納期・進捗などのさまざまな要素を管理し、メンバーのアサインや業務の割り振りまで行います。

・思考力

前提となる事実を確認したうえで多角的に物事を考えるクリティカルシンキングや、論理的に考えるロジカルシンキングといった思考力は、仕事をするためには欠かせない能力です。

マネジメントの領域が広がるにつれ、より複雑な思考が求められます。

●2.人に対する能力

マネジメント能力のうち「人」に対する能力では、自分を律するためのスキル、他人との関係性を築き、導くためのスキルが求められます。

特に重要な6つのスキルを紹介します。

  • コミュニケーション力
  • リーダーシップ
  • コーチング力
  • 共感力
  • 組織運営力
  • セルフコントロール

・コミュニケーション力

他者との意思疎通をするためには、コミュニケーション力が欠かせません。自分の言いたいことを伝えるだけでなく、相手の伝えたいことを「聴く」ことが大切です。言葉として発せられるものだけではなく、表情や言葉の裏に隠された想いなど、非言語を読み解くことも求められます。

・リーダーシップ

組織を牽引していくためには、リーダーシップを取ることも求められます。方向性を指し示し、メンバーの行動を促すためには、ビジョンを明確にするだけでなく、メンバーからの信頼を得ることも重要です。

・コーチング力

一方的に教えるティーチングとは異なり、相手との対話を通して答えを引き出し、自主性を促しながら、潜在能力を引き出すのが「コーチング」です。

自発的に考えて行動するチームや組織を作るためには、メンバーのポテンシャルを引き出すコーチング力が役に立ちます。

一朝一夕では効果が出にくいため、時間をかけて相手と向き合うことも求められます。

・共感力

マネジメントする際には、相手からの信頼が欠かせません。信頼を得るためには、相手の気持ちや感情に寄り添う「共感力」が重要です。

共感力を高めるためには、相手の話をしっかりと聞くことが重要です。相手の話を遮ったり否定したりせずに、じっくり聞くことから始めましょう。

・組織運営力

マネジメントでは、求める結果を出すための組織を運営していくことが求められます。チームとして成果を発揮していくためには、「心理的安全性」の高い組織を作ることがポイント。

どのような発言や指摘をしても、拒絶や否定をされず、キャリアに影響がない環境を作ることで、メンバーが個人の能力を発揮しやすくなります。

・セルフコントロール

他者をマネジメントする際には、自分自身のセルフコントロールができていることが大前提です。強制力がない場面でも、自発的に行動を統制していくことが求められます。

●3.専門性に関する能力

マネジメントをする上でも、業務遂行する上でも、専門性は必須です。

特に重要な4つのスキルを紹介します。

  • 企画力
  • 問題解決能力
  • 戦略策定力
  • プレゼンテーション・ファシリテーション力

・企画力

課題を解決するために欠かせない能力が「企画力」です。アイデアを出すことは単に発想力のみならず、幅広い知識を有していることや、本質を捉えることなどが求められます。

・問題解決能力

ビジネスシーンは、問題や課題を解決していくことの連続です。マネジメントする際は、メンバーが解決できずエスカレーションされた問題や、より高度な課題を解決することが求められます。より難易度の高い問題を解決するための能力が必要です。

・戦略策定力

企業の理想的な状態と現在のギャップを把握し、その差を埋めるための戦略を立てる「戦略策定力」。高度な専門知識だけではなく、外部環境や経営資源を明確に把握することも重要です。

・プレゼンテーション・ファシリテーション力

企画や、策定した戦略は、他者にも魅力的に伝わるようにプレゼンテーションする必要があります。また、プレゼンした内容でコンセンサスをとるためには、会議を円滑に進め、全員の納得感を持って合意を取れるように、ファシリテーションする力も求められます。

【今日から即実践できる、マネジメント能力を向上させる3つの方法】

マネジメント能力を効率的に向上させるためには以下の3つがポイントです。

  1. 視座を高く持つ
  2. マネジメントを定量的に可視化させる
  3. マネジメントツールを活用する

それぞれの詳細を紹介します。

●1.視座を高く持つ

ひとつの事実を、新入社員・管理職・社長ではそれぞれ異なった視点で見ていると感じたことがある人も多いのではないでしょうか。このように、物事を捉えるときの立場のことを「視座」と呼びます。

視座が高くなるほど、物事を俯瞰的に捉えられ、本質が把握しやすくなります。

マネジメントする際にも、視座を高く持つことで、チームとして求められている役割をより把握しやすくなるでしょう。

●2.マネジメントを定量的に可視化する

マネジメントは、勘や経験などの主観的な感覚によって進めるのではなく、定量的に可視化することが重要です。

業務を進める上での重要なヒューマンスキルは、評価基準を明確にし、定量化することで、より精度高くマネジメントできます。

●3.マネジメントツールを活用する

ヒューマンスキルの定量化や、データの蓄積や分析は、手動で行っているとかなりの労力を要します。

マネジメントツールを活用することで、作業を短縮することも検討しましょう。事務作業が短縮されることで、戦略を立てたり、アクションプランを検討したりなどのより重要な業務への時間を捻出できます。

【ヒューマンスキルの定量化をするなら「HYOUMAN BOX」】

マネジメントにおいて、ヒューマンスキルを定量化させることや、自社や部署のカルチャーを可視化させることは重要ですが、容易ではありません。

「HYOUMAN BOX」を使うことで、これらの情報を定量化し、可視化できます。経年データを蓄積することで、変化を把握し、アクションプランの検討にも役立ちます。

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【マネジメント能力の向上はスキルの可視化が重要】

マネジメント能力の向上には、自分とメンバーのスキルの可視化から始めます。重要なスキルを定量化するためには、ツールの活用も効果的です。

現状を把握し、アクションを取り、振り返りをしながらマネジメントを進めてみてはいかがでしょうか。

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