人事面談の進め方を7ステップで解説! ポイントやコツ、ツールも紹介

「人事面談の具体的な進め方を知りたい」「スムーズな面談にするためのポイントを知りたい」と考えていませんか?

人事面談はどの企業でも行なわれていることですが、それだけに我流になりがち。
しかし、基本的な進め方について改めて理解を深めることは重要です。
なぜなら、人事面談の質は評価者の取り組み方しだいで大きく変わってしまうものであり、人事面談は利益を生み出す人材の確保につながるからです。

そこで今回、人事面談の進め方の全ステップや、スムーズに行なうためのポイントなどをまとめて解説していきます。

【人事面談の進め方7ステップ】

人事面談の進め方は、以下の7ステップを基本とします。

  • 1時間ほど集中できる環境を確保
  • アイスブレイクを挟む
  • 面談目的と評価期間の目標のすり合わせ
  • 従業員の自己評価の聞き取り
  • 評価のフィードバック
  • 今後の短期的な方針や課題の共有
  • 中長期的なキャリアプランの話し合い

各ステップの詳細を解説していきます。

●1時間ほど集中できる環境を確保

大前提として、1時間ほど面談に集中できる環境を確保しなければいけません。
周囲の音が気になるようでは人事面談に集中できず、雑に扱われていると感じて従業員のモチベーションを下げる恐れがあります。
会議室などの人事面談に適した場所を事前に確保しておきましょう。

●アイスブレイクを挟む

まずは、緊張した空気をなごませるための「アイスブレイク」から人事面談を始めます。
面談では誰しも、多少なりとも緊張します。
人事面談で使える主なアイスブレイクのネタをあげると、以下のとおりです。

  • 面談者の趣味の話題
  • 時事や天気などの世間話
  • 先週末の休日のこと

なるべく、仕事と関係のない話をするのがポイントです。

●面談目的と評価期間の目標のすり合わせ

面談の目的と評価期間の目標を改めて確認します。
人事面談の本題に入るという合図になるとともに、前提の食い違いによってコミュニケーションがあいまいになるのを防げます。
次のステップである「社員の自己評価」をスムーズに話してもらえるようにしましょう。

●従業員の自己評価の聞き取り

会社からの実際の評価を伝える前に、従業員の自己評価を述べてもらいます。
従業員が強みと考えているポイントや評価基準との認識のずれがないかなどを確認してください。
自己評価と実際の評価にずれがあるようなら、フィードバックで修正する必要があります。

●評価のフィードバック

人事評価を伝えるとともに、評価のフィードバックを行ないます。
目標の達成度や未達の部分をくわしく伝えつつ、事前に聞いた自己評価とのずれがある場合は、入念な説明をしてください。
従業員の感情に配慮し、自社への疑念や不信感を抱かれないようにしましょう。

なお、進め方を遵守して淡々と人事面談を進めてはいけません。
人事面談を行なうそもそもの目的を達成する必要があるからです。
くわしくは後述する「進め方を守って3つの目的を達成するのが最重要」で解説します。

●今後の短期的な方針や課題の共有

評価のフィードバックで現状が明らかになったところで、今後の短期目標や方針、課題などを設定していきます。
来季目標の基礎になるとともに、達成のために具体的になにをすべきかなどを話すことになるでしょう。

自己評価と実際の評価にずれがあった場合は、従業員の理解を得にくい場合もあります。
会社として従業員になにを期待していて、何を優先すると評価につながるかを明確に伝えるとよいでしょう。

難航する場合もあるでしょうが、スムーズに進める方法はあります。
くわしくは、後述する「スムーズな人事面談にするためのポイント・コツ」で解説します。

●中長期的なキャリアプランの話し合い

従業員が中長期的にどうなっていきたいかというキャリアプランについても話します。
将来的にどんなポジションにつきたいか、どんな仕事をしたいかなどを聞くことで、従業員の適性を生かした人材育成につなげていけます。

【進め方を守って3つの目的を達成するのが最重要】

人事面談は、進め方を遵守して淡々とこなすのではなく、実施目的を確実に達成しなければいけません。
そもそも人事面談とは、以下3つの目的を達成するために行なうものだからです。

  • 社員の能力の正確な把握(人事考課)
  • 人材育成につなげる(人材育成)
  • モチベーションアップ(動機形成)

各目的の詳細を解説していきます。

●社員の能力の正確な把握(人事考課)

社員の能力や仕事への取り組み方などの把握、いわゆる人事考課は、面談で必ず行なわなければいけません。
業績を継続的に上げられる実力があるか、運の要素が大きく評価に影響していないかなどを判断する必要があるからです。
人事考課を通して、社員に最適な業務を振り分けたり、中長期的な自社への貢献を最大化したりできるようにしましょう。

●人材育成につなげる(人材育成)

面談を通して、人材育成につなげるのも人事面談の目的です。
社員にさらなる業績を上げてもらい、自社の成長の原動力にするのが、上司や人事部の仕事だからです。
評価のフィードバックや来期目標、中長期的なキャリアプランをしっかり話し合い、社員の成長を促してください。

●モチベーションアップ(動機形成)

社員のモチベーションアップも人事面談の目的です。
社員の成長にモチベーションは不可欠であり、漫然と働きつづける状態は防止しなければいけません。

社員のモチベーションにつながる要素は一般的に以下のとおりです。

  • 社員がやりたい仕事や「なりたい自分」に近づいている実感
  • 働きに応じた給与・賞与
  • 中長期的なキャリアプランに即した昇格や異動

中長期的なキャリアプランと合わせて、人事面談の際に議論してください。

【スムーズな人事面談にするためのポイント・コツ】

スムーズな人事面談にするには、進め方を遵守する以外にもポイントやコツが複数あります。
代表的なものは、以下の4つです。

  • 事前の準備を欠かさない
  • 社員の話を傾聴する
  • 評価のフィードバックを丁寧に行なう
  • 心理的なバイアスを排除する

各ポイントを具体的に解説していきます。

●事前の準備を欠かさない

事前準備は入念にする必要があります。
人事評価のすり合わせは人材育成に大きな影響を与える一方、多くても年に数回しか機会がありません。
時間も1時間ほどです。
したがって、事前に各社員の評価内容への理解を深めておき、評価の伝え方やフィードバックの仕方などを考えておく必要があります。

また、各社員の性格や状況に合わせたアイスブレイクや、想定される質問への回答など、事前に考えておくとよりよいことは無数にあります。
進め方に則った人事面談のシミュレーションをして、事前にメモの準備などができると理想的です。

●社員の話を傾聴する

社員の話を傾聴する意識を持ち続けるのは重要なことです。
社員の自己評価と実際の評価のずれはどうしても生じるものであり、その溝を深めるような行為は避けなければなりません。
社員の自己評価をきちんと聞くのはもちろん、フィードバックや来期の目標なども丁寧に話し合う必要があります。
また、社員が話しやすいようにアイスブレイクや環境作りにも注力しましょう。

●評価のフィードバックを丁寧に行なう

評価の良し悪しを端的に伝えることに終止せず、丁寧なフィードバックをするのも重要なポイントです。
人事面談をするそもそもの目的は、人材育成や動機形成。
多くない人事面談の機会を活かして、自社への利益を最大化していかなければいけません。

人事面談で定番のフレーズを使うと、丁寧なフィードバックを実現しやすくなります。
進め方と合わせておぼえておくとよいでしょう。
具体的には、以下のとおりです。

フレーズの種類具体的な文言
成果を承認するフレーズ「日々の努力が成果につながったのがよく分かる」「もう少しで達成できそうだね」
社員から回答を求めるフレーズ 「この課題に対して何をしようと考える?」「解決策をブレストしてみようか」
社員を手助けする際のフレーズ「よくある解決策や前例としては~」「課題をブレイクダウンしてみようか」
社員に強みを自覚させるためのフレーズ「気づいていないかもしれないが、こういうことはなかなかできない」「トップセールスにも共通するスキルだね」

●心理的なバイアスを排除する

人間の認知にはバイアス(=偏り)が生じるものであり、人事評価をする際にも発生します。
バイアスへの理解を事前に深めておけば影響を軽減できます。
以下、8つのバイアスについて解説していきます。

  • ハロー効果
  • 近接誤差
  • 論理誤差
  • 対比誤差
  • 寛大化傾向
  • 厳格化傾向
  • 中心化傾向
  • 逆算化傾向

・ハロー効果

社員の優れた点や劣った点から、全体の印象を決めてしまいがちになる、というバイアスです。
他の人からの情報や学歴、資格、特に目立つ評価項目といった要素から発生してしまいます。
防止するには、ハロー効果の発生要因を自覚しつつ、評価項目ごとに客観的な評価を行なってフィードバックをするのがよいでしょう。

・近接誤差

評価時点により近いできごとや成果が印象に残り、全体の評価に影響してしまうバイアスです。
評価基準を明確にして、時系列によらず評価をするのが重要になります。

もっとも、定量的に評価をしたり勘や経験を排除したりするのも労力がかかることです。
後述する「一歩先を行く人事面談のためにツール導入も検討する」で、効率的かつ企業の成長につながる人事面談を実現できる方法を解説しています。

・論理誤差

評価者が、独自の論理で現実的な因果関係とは異なる評価をしてしまうバイアスです。

一例として、積極性と責任感の間に密接な関係があるという論理を作り上げてしまうことがあげられます。
たしかに、目標を達成しなければならないという責任感が、さまざまな業務に関わろうという積極性に繋がることはあるでしょう。
しかし、好奇心の高さという特性から、さまざまなことに手を出すという積極性を発揮しているといった可能性もあり得ます。
少しでも他の可能性が考えられる場合は、論理誤差を疑う姿勢を持つのが重要です。

・対比誤差

評価者自身の基準を軸にした評価をしてしまうことで、専門性のある項目の評価が高くなる一方、専門性のない項目の評価が低くなるバイアスです。
解決策としては、複数人で評価したり評価者がゼネラリストになることがあげられます。
労力面などから、複数人やゼネラリストによる評価が難しい場合は、ツールの導入を検討するとよいでしょう。

・寛大化傾向

評価基準を甘くしたり、過度に良い評価をしてしまったりするバイアスです。
目をかけていたり信頼したりしている部下に発生しがちです。
以後の評価のことを考えて、高めに評価をしておくといったことも含まれます。

・厳格化傾向

評価基準を厳しくしたり、過度に悪い評価をしてしまったりするバイアスです。
先の寛大化傾向とは反対のバイアスだといえます。

厳格化傾向は、評価者が個人的に悪い印象を持っているといった理由で発生します。
定性的な評価も必要ですが、定量的な評価もきちんと行なうのが重要です。
ツールを使って偏った好みや勘、経験などをなるべく排除するのがよいでしょう。

・中心化傾向

評価が真ん中付近に集まるバイアスです。
各社員への理解が不十分だったり、角が立たないように配慮したりすることで発生します。

無駄に不和を生むような評価や伝え方をするのはもちろん厳禁です。
しかし、自社の利益を最大化していくために、各社員の働きを最大化するのが人事面談の目的です。
自社の成長につなげるための人事面談に終止できるよう、意識して取り組んでください。

・逆算化傾向

評価の先にある結果を考えて、逆算した評価をしてしまうバイアスです。
各社員の評価の順位などを先にイメージしてしまうといったことが原因で発生します。

昇格や特定のコースに乗せる人材を選出するのは、あくまでも、客観的な評価や社員と業務特性のマッチ度で決めるべきです。
自社の利益を最大化するために、客観的な評価をする必要があります。

【一歩先を行く人事面談のためにツール導入も検討する】

必要に応じて、人材マネジメントツールを導入するのも重要なことです。
人事面談は自社の成長を担う人材をつくっていく重要な業務ですが、大きな労力がかかり、また、勘や経済頼りの評価をしてしまいがちだからです。

解決策として、人材マネジメントツールを導入することがあげられます。
数値化の難しいコミュニケーションやリーダーシップといったヒューマンスキルを、定量的かつ客観的に評価できます。
また、経年的にデータを集めていけるため、変化の可視化も可能です。
人力による大きな労力や時間をかけずに戦略的な人事を行なえるでしょう。

具体的なツールの一例としては、「HYOUMAN BOX」があげられます。
数値化しにくいヒューマンスキルの定量化に特化しており、勘や経験頼りの評価、似たような人材ばかりを育成してしまうといった悩みを解決してくれます。

【まとめ:人事面談の進め方を遵守して優秀な人材を確保】

人事面談の進め方は確立されています。
進め方を遵守することで、スムーズに人事面談を行なえるでしょう。

ただし、進め方にそって淡々と人事面談を進めていくだけでは、人事面談をする意味がうすれてしまいます。
人事面談の目的を常に意識して、事前の準備や、フレーズをうまく使うといった心がけをするのも重要です。

人材育成といった人事面談のそもそもの目的を効率的に達成するには、ツールの導入も検討しましょう。
弊社の提供するHYOUMAN BOXは高い効果を発揮します。
これを機に、ぜひ検討してみてください。

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